Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



潮騒と蓄音機のともしび

壁のひび割れから零れ落ちた
微かな光の粒子たちは
いつしか部屋を満たすプラネタリウム針がそっと溝をなぞれば
蓄音機からあふれ出す
セピア色の静かな音楽開け放した窓からは
寄せては返す波の音が
柔らかな低音(ベース)のように響いている
海と音楽が溶け合うこの部屋で
私たちは毛布を分け合い、ただ耳を澄ま...

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星屑の部屋に響くロンド

壁のひび割れから零れ落ちた
微かな光の粒子たちは
いつしか部屋を満たすプラネタリウムその光の海を泳ぐように
古いレコードから零れだす
名前も知らない静かな音楽ピアノの単音がひとつ、ぽつりと爆ぜて
暗闇に新しい星座を描き出す
チェロの低い震えは
そっと部屋の床を毛布のように浸していく言葉をなくした私た...

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張り子のカラス

きらきらと輝く
言葉の箔を全身にまとい
あなたは今日も
誰かのための正論を歌う耳に心地よいその節回し
誰も傷つけないその建前
まるで美しく仕上がった
工芸品のショーケースけれど
少し風が吹けば
あなたの言葉はかるく乾いた音を立てる
中身のない
張り子のカラスのように「私たちは」「社会は」「未来は」
...

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風のなかで


青いあざみの 咲く径(みち)を
おまへとふたり 歩いた日
木漏れ日はただ やさしくて
僕らの影を ひとつに揺らしたあなたの髪の かすかなにほひ
忘れたくない こゑのひびき
たとえ季節が すぎてゆくとも
この高原の 風は消えない二
しづかな夜の しづくのなかに
おまへのなみだを 僕は見た
何も言は...

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五月の風


かなしみを知らない おまへの瞳に
みどりの木陰の ひかりが躍る
それは僕たちが いつか夢みた
いちばん新しい 朝のしらべだおまへの頬を なでてゆく風は
わづかな涙も つばさに乗せて
青いあざみの ひらく野原へ
やさしいにほひを 運んでゆくだらう二
もう冷たい夜は ここにはなくて
窓をあければ 光...

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