Nicotto Town


プチ創作家の日記


思ったより更新が多いのです。書かないときは書かないのですが。

巣窟『雨水』

雨水


最後の悪あがき または帳尻あわせ
そう誰かが言いましたっけ

突風吹き荒れ雪が降る
雨にならずに雪が降る

春一番と吹かす訳にもいかず
草木を起こす訳にもいかぬ

南の地には来ているか 北の空にはまだ来ない
引き上げてくる冬将軍が足掻くこと足掻くこと

最後の悪あがき または帳尻あわせ
そ...

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巣窟『立春』


花薫る季節はまだ遠く
雪の花が咲き誇る
それでも、もう春なのです
そう彼は言うのです

吹雪吹き荒れる北の空
温もりある風が南の端に訪れる
ほら、春が訪れた
そう彼は言うでしょう

本格的な春はまだ遠く
彼もまた遠くの場所(地)
花薫る季節になったらば

氷の花が終わるのはまだ遠く
私は故郷で一人...

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巣窟『大寒』

大寒


厳しい風が寒さを連れて
攫って行くと知っているけど

キンッと澄み切った夜空では
星の歌声 聞こえるの

攫って行かれないように
手袋、マフラーにホッカイロ

コートを羽織って
ココア片手に夜を過ごすよ


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巣窟『小寒』

小寒


凍えてください 愛しい貴方
流氷に乗って 天使の姿をした悪魔が来る前に
凍ってください 優しい貴方
厳しい冬が来る前に 私の氷で凍りなさい
(春が来れば私は消える だからその時まで凍って(ここに居て)ください)




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『無題』

心から零れ落ちる言の葉を 陳腐にしてしまうのは
素直じゃないせいでしょうか 見ないフリをしていたせいでしょうか

心に響く言の葉に 陳腐なことを言ってしまうのは
言葉を知らないせいでしょうか それとも嫉妬しているのでしょうか

綴る言の葉は雫のように どこかで誰かの心に降るのでしょう
流れる川の如...

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