始まりの終わりと独想1
- カテゴリ: 小説/詩
- 2011/12/13 18:35:27
気が付いたら一人だった。
色も無く、空間も無く、概念も無い。
一人だった。
あの時はそもそも一人だということを不思議に思ったりしなかったし、何も感じなかった。
なんとなく空間を作ってみた。
なんとなく色を作ってみた。
なんとなく概念を作ってみた。
作り方はわかっていた...
御狐様より狡猾に、御狗様より独善的に。
気が付いたら一人だった。
色も無く、空間も無く、概念も無い。
一人だった。
あの時はそもそも一人だということを不思議に思ったりしなかったし、何も感じなかった。
なんとなく空間を作ってみた。
なんとなく色を作ってみた。
なんとなく概念を作ってみた。
作り方はわかっていた...
なんで、なんで?
君達が望むから世界をあげたのに。
君達が望むから感情をあげたのに。
まだ望むの?
俺はもうたくさんあげたよ?
もういらない。
いらないから。
生贄なんて要らない。
俺があげた命でしょ。
俺のために捨てないで。
俺のため?
違う、自分達のため。
自分達が望むからなん...
変な男の子が鍵を持ってきた。
大分昔に俺がわざと落とした鍵だった。
なんで落としたのかおぼえてない。
多分ただの気まぐれだったんだと思う。
長い時間の中で俺だけが一人で、俺のことを考えてくれる人はみんな見返りが欲しいだけだった。
今日もあの子が来る。
俺の鍵に興味をもって...
パタン
トンボが飛び出してきたロッカーを閉める。
なんだか疲れてきた。
いろいろありすぎて突っ込む気力もない。
今日は本当は塾へ行くつもりだったけれど、電車ももう出てしまったし、家に帰ろう。
次あの駅員にあったら一発ぶん殴らせてもらおう…。
家に着き、ソ...
はぁっ!?
思わず大きな声が出てしまった。
なぜだ、昨日このロッカーの先は海だったはずだ。
なのに今は草木が生い茂る森っぽいところになっている。
生えている植物は見たことのないものばかりだが、どことなく観葉植物みたいな木ばっかりだ。
ジャングルか...ここ?
まじまじと観察しているその時。
...