Nicotto Town ニコッとタウン

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灯をみつめて3

冷たい雨が、暗い窓を濡らしつづけている。
外のけしきは、すべて灰色に溶けて、
ぼくの部屋だけが、とり残されたようだ。遠い教会の鐘の音が、低く響く。
その音は、だれにも届かないまま、
冷えきった夜のなかに、長く、長く、消えてゆく。小さな灯を、じっとみつめている。
ここには、もうだれも来ない。
やさしい...

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灯をみつめて2

窓の外では、細い雨がしとしとと降っている。
ガラス窓についた水滴が、
街のあかりをあわく滲ませている。遠くから、教会の鐘の音が聞こえてくる。
その響きは、冷たい空気のなかを、
どこまでも、長く、長く、尾を引いてゆく。ぼくはひとり、部屋の灯をみつめている。
鐘の音が響くたびに、
胸の奥の、小さな部屋が...

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灯をみつめて

灯をみつめて、ひとりで坐っていると、
しずかな夜のあわいから、
失われた時間がそっと戻ってくる。
小さなともしびがゆれるたびに、
ぼくの心もかすかにふるえる。それは、もう会えないだれかの面影。
それとも、どこかへ置き忘れた古い約束。
やわらかな光のなかに、
うつくしいパステル画のような記憶が、
淡く...

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小さな窓のひそかな歌

うす桃色の風が 街をすぎてゆくのに
わたしは ちいさな部屋のなかにいて
カーテンのすきまから
ただ 雲のゆくえを眺めていただれかの呼ぶ声が きこえたような気がして
ふいに 胸がせつなく つめたくなる
ひとつの視線が ガラスの破片のように
わたしのやわらかな時間を 傷つけるからそっと 扉を閉めておこう...

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静かな湖畔

冷たい風が わたつてゆく
木々の梢を ふるはせながら
静かな湖畔の 水のうえに
あをい夕暮れが おちてくる大きな三日月が 映る水面は
まるで 硝子の鏡のやうに
ぼくたちの 遠いおもひでの
すべてを じつと みつめてゐるきみは どこかで きいてゐるだらうか
この さびしい 風のうたを
ぼくの こころの...

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