Nicotto Town ニコッとタウン

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硝子越しの餞別

最後に交わした言葉は
ひどく安っぽいウィスキーの味だった
氷が溶けて 琥珀色の嘘が薄まる前に
あんたは席を立ち 重い扉を押し開けた外は土砂降りの雨だ
街灯に照らされた飛沫が
まるで誰かの安っぽい涙に見える
だが あんたに傘はいらないだろう
濡れることを恐れるような奴なら
最初からこの街を 出ようとは...

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砂の街のバラード

背中を向けてドアを出たら
二度とノブを回すな
背負った過去の重さなど
夜風に預けて置いてゆけ街の灯りが薄れても
恐れることはない
お前の孤独は ダイヤモンド
誰にも砕けはしないさ舗道に転がる嘘を蹴飛ばし
真夜中のハイウェイを滑れ
ブレーキの壊れた愛車(マシン)で
地平線の果てまで行け傷ついたなら 傷...

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鋼鉄のブルース — エタへの鎮魂歌3

深夜のキッチン、冷えた琥珀色の液体。
魂の叫び(ソウル)はもう、どこへも届かない。エタ、あんたの歌声は
かつて夜の街を焼き尽くすほどの熱を持っていた。
だが今は、静寂という名の認知症が
あんたの記憶を、一行ずつ丁寧に消していく。「あの日」のステージ、スポットライトの眩しさ、
男たちの溜息、そして愛し...

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鋼鉄のブルース — エタへの鎮魂歌2

ネオンが雨に濡れる街の片隅
かつて「At Last」と囁いた声は
今、煙草と白血病の煙に巻かれ
かすれた記憶の底へ沈んでいく認知症という名の泥棒が
ピアノの鍵盤を一つずつ盗み去り
ブルースの女神は、
自らの名前さえ思い出せない「おい、そこのピアノを鳴らしてくれ」
そう呟こうとして、喉が焼ける
白血病...

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孤影 ― 砂の礼節 ―

夜が深まるにつれ、世界は平坦になってゆきます。
私を包むこの空気には、もう何の湿り気も残されてはおりません。
ただ、乾いた風が、私の頬を他人事のように撫でていくだけです。かつて守ろうとした約束も、いつか流したはずの涙も、
すべては遠い砂漠の出来事のように思われます。
私には、誰かを恨むほどの熱も、
...

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