Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・131

 宝はわざと遠回りさせる――。
 以前ランドが言った名言は、この塔にも生きていた。銀の扉に閉ざされた秘密の階段を見つけたロラン達は、そこから1階まで下り、ついに塔の胎内へたどり着いた。
「ここか」
 ロラン達は扉を見上げた。両開きのそれには、海に浮かぶ満月が金と銀の金属で浮き彫りされていた。鍵穴は見...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・130

 塔は狭く、階段の数は多かったが、罠や仕掛けはなかった。ただ、現れる魔物の数は多彩で、悪魔神官に似た仮面の魔物・地獄の使いや、翼竜バピラス、ゴールドオークや腐った死体など枚挙にいとまがない。
 次々と襲い来る魔物達に、さすがのロラン達も徐々に疲れが見え始めた。数歩進めば次の群れが来るというありさまで...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・129

【満月の塔】 満月の塔へ入るためには、大陸の川からさかのぼって、塔のある島へ侵入しなければならない。
 ロラン達はまず、ルーラでペルポイの町まで行った。その船着き場から大陸沿いに北へ進み、塔へつながる河口から上流へ向かった。そして、およそ5日かけて3人は満月の塔がたたずむ島へ上陸したのだった。
「す...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・128

【水門を開く】

「引き受けてくれてよかったね。10日は長いけど、羽衣ができる時間にしては、すごく早いよ」
 モハメの家を出て、ランドが言った。
「そうね。織物って普通、何か月もかかるものだし。それに、待ってる間、私達にはやることがあるからちょうどいいわ」
「ああ。満月の塔へ行かないとな」
 そのた...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・127

【ドン・モハメ再び】

 聖なる織機を携えたロランが古びた戸をたたくと、仏頂面の小柄な老人が無言で現れた。
「何の用じゃ」
「聖なる織機を持ってきました」
 真昼の光を背に、ロランは穏やかに答えた。老人――最後の匠であるドン・モハメは、ロランの背に輝く金色の箱を見上げた。短く言う。
「入れ」
 北の...

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