自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・116
- カテゴリ: 自作小説
- 2015/11/05 23:39:07
宿は、ホテル・ペルポイと看板が打ってあった。
上品な照明と調度に彩られた玄関広間に入ると、いらっしゃいませと制服を着た青年が頭を下げた。鷹揚にうなずき、カウンターに向かう3人を見て、逆に青年が驚いた顔をする。
「すみません。一泊したいのですが」
受付の、これも制服を着た女性にロランが話しかける...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
宿は、ホテル・ペルポイと看板が打ってあった。
上品な照明と調度に彩られた玄関広間に入ると、いらっしゃいませと制服を着た青年が頭を下げた。鷹揚にうなずき、カウンターに向かう3人を見て、逆に青年が驚いた顔をする。
「すみません。一泊したいのですが」
受付の、これも制服を着た女性にロランが話しかける...
【地下都市ぺルポイ】
ルプガナから北北東に進路を取り、ロラン達の船は、ペルポイの町の南にある船着き場に着いた。かつては大きな港町だったが、ペルポイの町が地下に移動してからは、取引先であったこの町も廃れ、今では船着き場としての体裁をようやく整えているばかりである。
船番の男にペルポイの町への...
【北の岬にて】
ムーンペタの町を出ると、ロラン達はすぐにルプガナへ飛んだ。
ランドのルーラの呪文があると、一瞬で目的地に着くことができる。とても便利な半面、世界が狭く感じられた。何日もかけて目的地まで歩いた旅が懐かしい。
船の旅は、その点でも楽だった。歩くという労力が省けるし、食糧も徒歩より...
「このたびはお騒がせしました」
アネストの庵で、ロランは申し訳なく頭を下げた。自ら茶を振る舞いながら、賢者は少し意地悪く笑った。
「よい。あの奇跡のおかげで、失墜した王家の権威が復活したのじゃからな。これこそ、雨降って地固まる、じゃろう」
サマルトリアを発ってから、ムーンペタの湖の小島に住む賢者...
ベビル2匹はロラン達が手強いと知り、標的を群衆に変えた。どうせやられるなら、少しでも多く道連れにしようと考えたのか。やけっぱちのように声高く鳴くと、背中合わせに羽ばたいてあたり一面に炎を吐き散らし、ベギラマを唱えた。たちまち空気が熱せられ、火が燃え移って狂乱する大人、泣き出す子どもで騒然となった。...