アスーラとアズラーイル 2
- カテゴリ: 自作小説
- 2023/11/10 09:05:44
村の長老が僕は「神龍様と一心同体になり、人々を救うために」神殿に行かなければいけないと言った。
どうして僕なの?
それは聞かなくてもわかっていた。僕を守ってくれた両親はもういない。狩の途中でマハール族に襲われたのだ。後には母が使っていた弓矢と父の持っていた槍の残骸だけが残っていた。
何よりも、僕は非...
村の長老が僕は「神龍様と一心同体になり、人々を救うために」神殿に行かなければいけないと言った。
どうして僕なの?
それは聞かなくてもわかっていた。僕を守ってくれた両親はもういない。狩の途中でマハール族に襲われたのだ。後には母が使っていた弓矢と父の持っていた槍の残骸だけが残っていた。
何よりも、僕は非...
おばあ様が子供だった頃(そんな時があったなんて信じられない!)、世界には数えきれないくらいたくさんの島があって、どの島にもたくさんの村があって、どの村も両手で数えきれないくらいの人が住んでいたんだそうだ。
何百人も乗れる大きな船があって、何十日もかけて島々を周ることも出来たんだって。今ではもう誰も見...
わたしの最重要タスク「人間を捕食する」ことは完全に達成されたかに思えた。この惑星上に生きている人間の存在する兆候はすでに確認できなくなって、50年が経過していたからだ。
しかし、ある日 単なる雑音とは思えない「音」をわたしは検知した。ひじょうにかすかな音だが、その振動は何か意図的な規則性を疑わせた。...
わたしの一番古い記憶は少女の頃、家に時々遊びに来るリスに木の実が入ったクッキーをあげたこと。
5歳頃だったと思う。両親は二人とも科学者で、わたしは巨大な研究施設に隣接した小さな家で暮らしていた。周囲に民家はなく、1年の半分は雪に覆われる土地で友達はリスやウサギ、小鳥たちだった。
寂しいとは思わなかっ...
捕食とは、生きている対象を咀嚼し自己の養分として吸収することである。しかし、わたしは動物の血肉を栄養素として取り込む必要はない。ナノマシンによって構成された体は自由に密度も形も変えることができるがそのエネルギー源は光と水素だからだ。
ではなぜ、捕食するのか。
「人間」を捕食するためだけに造り出された...