自作12月 ケーキ 「鋼の神」エピローグ4/4
- カテゴリ: 自作小説
- 2016/12/28 02:24:34
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「おはようございます、赤猫さん」
あ。猫目の技師さん。おはようございます。
「いよいよ、判決が出ますね」
眠っていた私はゆっく...
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「おはようございます、赤猫さん」
あ。猫目の技師さん。おはようございます。
「いよいよ、判決が出ますね」
眠っていた私はゆっく...
キン キン キン キン
打つ。打つ。赤い光。
キン キン キン キン
打つ。打つ。金の床(とこ)。
それから三日かけて、私は技師に磨かれ刀身を打ち直されました。
黄金竜の象嵌も、きれいに嵌めなおしていただきました。
その間に黄金の狼だのその養い子だの、ウサギだの、ウサギの師匠だのが様子...
ジュン ジュン ジュン ジュン
しみる。しみる。しみわたる。
ジュン ジュン ジュン ジュン
しみる。しみる。銀の水。
修理開始から三日後。 猫目の技師は、洗浄液に満たされた浴槽から私を引き揚げてくれました。
特製配合の液は暖かく、ほんのり銀色。いい湯加減でした。
「む。まだかす...
ちりちりと、かすかな燃焼音が聞こえます。 橙色の灯り壷が、塔の工房にやわらかい光を投げかけています。 我が刀身を心地よく撫でてくる、ほのかなぬくもり…… 「ずいぶん、傷んでおりますね」
長い研磨台に私を横たえた猫目の技師が、悲しげに息を吐き出しました。 技師は二足歩行...
小さな後見国は寺院からはるか南東の、峻厳たる山脈の中に在る。
その道程は、街道ぞいの田園と山の景色を見飽きるほど長かった。
五つか六つの街の旅籠に泊まり、そのたびに駅場で馬を乗り換え、山脈のふもとの村に到着。それから最後は山登り。
水入らずの旅は質素なものだったが概して楽しく、特に旅の後半で...