モンスターハンター 騎士の証明~95
- カテゴリ: 自作小説
- 2013/08/27 11:07:10
【神の座す場所】
「……マスターのおっしゃる言葉に間違いはない。きっとこれも、何かの暗示なんだろう」
「なわけねえだろ!」
真剣な面持ちでつぶやくロジャーの胸を、手の甲を向けてボルトが叩く。
「いつものたちの悪い冗談だよ。ったく、何なんだよ、奴の頭はリーゼントって&h...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
【神の座す場所】
「……マスターのおっしゃる言葉に間違いはない。きっとこれも、何かの暗示なんだろう」
「なわけねえだろ!」
真剣な面持ちでつぶやくロジャーの胸を、手の甲を向けてボルトが叩く。
「いつものたちの悪い冗談だよ。ったく、何なんだよ、奴の頭はリーゼントって&h...
【そして、騎士は往く】
「こっちは真面目なんだけどな」
つられてロジャーも笑いながら、ふと、胸に切ない痛みが生まれた。
ふっと笑うのをやめ、屈託なく笑うユッカを見つめると、彼女もまた何かに気づいたように顔を上げた。
「君はそうやって笑ってる方が、ずっといい」
「ロジャーさん…&h...
【銀の乙女・3】
「アリスさん……いつもわたしには箸をくれるのに。絶対わざとだ……」
ユッカは耳まで赤く染めて、両手で顔を覆った。ロジャーは笑いが止まらなかった。
「君って、フォークとナイフが苦手なんだ?」
「はい…&hell...
【銀の乙女・2】
人は変わる。
頭ではわかっていても、ロジャーは寂しい気持ちになっていた。
隣を行くユッカは、もの言いたげな唇を固く閉ざして、ロジャーから目を逸らして歩いている。そんなユッカにおいそれと話しかけるわけにもいかず、ロジャーもまた、ユッカとは反対方向を眺めながら歩くしかなかった。...
【銀の乙女】
穏やかだが、どこか厳しさも感じさせるティオのまなざしに、ロジャーは言葉に詰まった。
「……自分を決めるのはあなた自身しかいないのです、ロジャー」
「……すいません」
ロジャーは答えに窮して唇を噛む。
「あなたにもらった言葉で...