アスパシオンの弟子80 着水(中編)
- カテゴリ: 自作小説
- 2016/01/15 16:01:24
「俺様が来たから、もう安心だぞぉ。今助けてやるからな」
その人は任せろとばかりに、がっしんと金属の筒服を叩いた。
『摂政さま、急いで下さい』
ターコイズがいらいらと気体発生装置の箱を見下ろす。長時間噴出させられるものではないようだ。
へいへいとうなずき、髭ぼうぼうの人は俺に向かって右手を...
「俺様が来たから、もう安心だぞぉ。今助けてやるからな」
その人は任せろとばかりに、がっしんと金属の筒服を叩いた。
『摂政さま、急いで下さい』
ターコイズがいらいらと気体発生装置の箱を見下ろす。長時間噴出させられるものではないようだ。
へいへいとうなずき、髭ぼうぼうの人は俺に向かって右手を...
レモン。レモン。
その魔人は俺だ。頼むから、妖精たちに伝えてくれ。
その魔人は、我が君アイテリオンに、利用される――
ハッと目を開ける。俺にとってはまた、まばたきする一瞬の間。
今度は、一体どれぐらい経った?
レモン、教えてく……
レモン?!
いつも俺の...
こうして俺は少し動くたびに、赤毛の娘から下界の様子を語られ。幾度も虹色の光を浴びせられた。 口づけをはさんで細切れに聞かされる娘の話では、メキドの情勢は特に混迷を極めているようだった。 にせのパルト将軍を王に立てた摂政ロザチェルリの革命軍は、善政を敷くどころか恐ろしい暴政を行い始めた。妖精た...
「おじいちゃん。おじいちゃん、聞こえる?」
うう?! ここは……紅の木々の森の中、か? 目の前に、レモン色の……スカートの……娘が……いる&hel...
ばさり、とはばたく白い両翼。闇に染まる手足。 盛り上がる胸板。ぶちぶちと千切れる、青い衣。 敵。 敵は、どこだ。 ぶるっと首を振り、地から一気に舞い上がってあたりを見回す。 敵とは、我が君アイテリオン様に仇なすもの。我が君のご意志に反するもの。 俺は、|善《よ》き魔人ペピ。ただちに、主人...