Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。

モンスターハンター  騎士の証明~75

【背負いし苦悩の果て】

「どうなっている、城下は……あのよそ者達は?」
 激しく咳込んだあと、老王はぐったりと絹の布団に背を沈めた。エルドラ王国宰相アラムは、なおも発作的に咳をする王の小さな背中をさすりながら、優しく言う。
「すでに脅威は去り、城に避難させていた城下の者...

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モンスターハンター  騎士の証明~74


 【魔窟の入り口・2】「どういうことだ?」
 今度はアイが訊いた。ロジャーは、推測にすぎないけど、と前置きして話す。
「さっきも言ったように、ギルドは他人から依頼されないと動くことができない。敵はそこをうまく利用していたんだ。ギルドマスター本人からハンターへ依頼することもあるけれど、それは、都市な...

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モンスターハンター  騎士の証明~73

【魔窟の入り口】

「よし、行こうぜ! ここに密猟の犯人がたむろってるんだろ? 俺がごっそり捕まえてやるぜ!」
 腕まくりする仕草を見せ、ボルトが張り切って城の門をくぐろうとしたときである。
「待つニャ」
 固い声でランマルが止めた。いつにない緊張した声に、全員が振り向く。
「どうしたの、ランマル?...

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モンスターハンター  騎士の証明~72

【死の立ち上る場所】

「……言っとくけど」
 笑いを消し、アイはじろりとボルト達をにらんだ。
「俺はあんたらと馴れ合うつもりはねーから。ほとほとギルドのやり方には愛想が尽きてんだ。竜人族のリーダーは人間より賢いっていうが、合理的に考えすぎるきらいがある。そのせいで人間が...

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モンスターハンター  騎士の証明~71

【頬の痛みと胸の痛みと】

「おい、何言って――」
 いいがかりはやめろとボルトが怒鳴りかけたとき、ロジャーがすっと腕を彼の前に出した。
「君はもしや、この地で起きたことを知っているのか?」
 帽子の鍔から覗く鋭い眼光にも怯まず、アイは槍の穂先をロジャーに突きつけた。
「あんたが知らねえとは言わせね...

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