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Sian

アスパシオンの弟子78 方舟(後編)

 アフマルは、腕を怪我したアズハルの娘と共に姉姫を抱えてポチ3号に飛び乗り、山岳鉄道の終点である山奥の国に至っていた。 妖精たちはエリシア・プログラムで覚醒した直後、この国に中規模の拠点を作り、そこに潜みの塔と同じような作業施設を配備したそうだ。アフマルはその作業施設に備えつけられている培養カプセル...

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アスパシオンの弟子78 方舟(中編)


 アルカムは、統一王国中期に作られた施設だそうだ。 当時廃れ始めていた宇宙軍とその事業の最後の遺物で、王室の緊急の隠れ家、すなわちシェルターであるという。統一王国末期においては隠居した王の憩いの住まいであったようで、王室の秘密の私有財産だったために、ほとんど知る者とてない機密物だった。ゆえに何百年...

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アスパシオンの弟子78 方舟(前編)

 淡い虹色の天蓋。空に浮かぶ雲は真っ青。  普通の空とは逆の色合いの天が頭上にある。  周囲は見渡す限り林立する紅色の樹木に覆われ、果てが見えない。けれども色の違う空の丸みが、この地の形状を如実に現している。 「空気が濃い……」  2015パッスース。小さな数百人規模の...

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自作12月/ カメラ ハリの幻像屋(後編)

 騎士たちはすばやく動いた。上部屋で眠る騎士団長を起こして連れてきて。 「眠い。眠いというに。春眠暁を覚えずだぞう」  完全にねぼけている団長をむりやり白幕の前に立たせ。 「笑ってくださーい。はい、ちーず!」  ちょびヒゲの紳士に幻像を撮らせた。  はたして銀の板に移っていたものは――。 「見せろ」...

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自作12月/ カメラ ハリの幻像屋(前編)

「ほうう、大変だったなぁ。それでこうして、はるばる騎士団営舎に戻ってきたわけか」  黒檀の卓がある書斎で、ほじほじと鼻をほじりながらのんびり相槌を打ついかつい男。銀枝騎士団の騎士団長を、赤毛の青年はぎん、と睨みつける。 「はい。こちらはちょうど雪が解け始めたところなんですね」 「狼団がいなくなって、...

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