モンスターハンター 騎士の証明~61
- カテゴリ: 自作小説
- 2013/03/21 09:19:24
【君と目指す道は・2】
「クド……。今は廃墟と化し、誰も近づかない死の都と聞いている。そこにモンスターを運んで、一体何をしているんだ?」
ブルースが顎に指をかけ、考え込んだ。答える者はなかった。
「……そこに行かなければならない。すべての答...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
【君と目指す道は・2】
「クド……。今は廃墟と化し、誰も近づかない死の都と聞いている。そこにモンスターを運んで、一体何をしているんだ?」
ブルースが顎に指をかけ、考え込んだ。答える者はなかった。
「……そこに行かなければならない。すべての答...
【君と目指す道は】
それは本当に大切なことだった。
(僕はとても、急ぎ過ぎていたのかもしれないな)
ひたむきに自分を見つめてくるユッカを前に、ロジャーは思う。
ロジャーには、目指すところがあった。狩りの技量やナイトとしての人格を磨き上げ、すべてにおいて完璧と称されなければならなかった。
か...
【あなたの指し示した光】
「……そうだね」
ユッカが語り終えたあと、ロジャーは小さく、うんと言った。
「ナイトになれたからって、僕の中の何かが変わったわけじゃないんだから……」
ユッカは声に出さず、うなずいてみせた。ロジャーはユッカから視...
【人はひとりゆえに】
「……こうなることを恐れていたのに」
淡々とした、それでいて悔やむような響きに、ユッカは驚いて顔を上げた。ロジャーからはいつもの余裕めいた笑みが消えていた。いや、この場所に来た時から、ユッカの知るロジャーと違っていた。
(心配…&h...
【砂礫の地に、想いはかなく】
「……ニャんでお前達、こんなところで固まってるニャ?」
「ばか、しーっ!」
コハルと並んでボルト達のところへやってきたランマルが、不審そうに眼を細めた。岩陰に身をひそめて様子をうかがっていたボルトが慌てて振り向き、唇に人差し指を当てる。
...