Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。

モンスターハンター  騎士の証明~56

【騎士と狩人、一堂に会し】「ランマル、よかった、来てくれて……」
 ユッカが涙を浮かべると、ランマルは笑みを深めた。
「泣いてる暇はニャいぞ。急いでここを離れるニャ!」
「うんっ!」
 心強い味方に、ユッカは大きくうなずいた。ランマルは腰に下げたポーチから閃光玉を取り出す...

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モンスターハンター  騎士の証明~55

【砂まみれの希望】

 2頭のモンスターは、相当に気が立っていた。棲み分けが確立しているのなら、自分より強い相手が来ると、すぐにその場を離れるものだ。だが、どのモンスターも互いに場を譲ろうとしない。縄張りに侵入してきた愚かな人間ともども、邪魔者はすべて排除しようという勢いだ。
「こっちよ!」
 ユッ...

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モンスターハンター  騎士の証明~54

【背中を預けて】

 乾いた大気を、巨大な翼持つ獣が体を傾けて滑空してくる。ベリオロスの特徴である長く伸びた朱色の犬歯を、ユッカははっきりと見た。とっさにポーチに手を突っ込む。最後のひとつが指先に当たり、迷わず手につかんでいた。
「やっ!」
 岩場から飛び出すと、ユッカは手にした閃光玉を飛来するベリ...

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モンスターハンター  騎士の証明~53

【双璧のかけら】

 ひとりと一匹の姿が完全に消えたあと、岩陰から黒い騎士姿が姿を現した。ボルトだった。
 顔色は悪い。手にした双眼鏡を腰のポーチにしまい、浅い吐息をついた。
 狩猟対象となるモンスター群が、あれほど強かったことは完全な誤算だった。急な事情での依頼であるが、事前調査をせずに通りすがり...

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モンスターハンター  騎士の証明~52

【分かたれた双璧・承前】

「危ないんはユッカも同じやろ? ウチの援護だけで、どんだけ弾つこてることか。しかもあんだけの敵や。な、あんただけが気にする必要ないって」
「でも……!」
 ユッカは顔を上げなかった。ショウコを巻き込んでしまった引け目があるせいだ。ギルドを――ロ...

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