Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。

モンスターハンター  騎士の証明~41

【恐王、再臨】

 深夜の城下町は、とまどう市民と兵士達で混乱のるつぼと化していた。
 十年前の悲劇を知る大人達は、現れたモンスターをひと目見ようとする子供や若者達を怒鳴りつけ、襟首を捕まえて引きずり戻す。家の中に閉じこもって出てこない者、家族ぐるみでどこかへ逃げようとしたがどこへ行ってよいのかわか...

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モンスターハンター  騎士の証明~40

【運命は繰り返す】 ロジャーはベッドに腰かけたまま壁に背を預け、腕組みをして、目を閉じていた。
 眠っているのではない。頭の中ではめまぐるしく思考が巡っている。
(これからどうするべきか……)
 ギルドの体面を考えて、あえて敵方に捕まったのは軽率だったろうか。このまま状況...

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モンスターハンター  騎士の証明~39

【静かなる狂気】

 ガレンが語り終えると、また、沈黙が降りた。しばらくは誰も口を開かなかった。
 どちらが間違っていたわけでもない。ただ、お互いの正義を信じた結果、どちらも報われることがなかった。
 そんな悲しい出来事があったとは知らず、ブルースは視線を落とした。
「ロジャー隊長はもしかして、それ...

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モンスターハンター  騎士の証明~38

【ギルドの闇に見捨てられたもの】

 壁に備え付けられたランプの燃える音すら聞こえてきそうな沈黙が、部屋を満たしていた。
「エルドラ公国が成立するおよそ十年前、かの地はガル国と名乗っておりました」
 一同を見渡しながら、ギルドマスターはおもむろに話し始めた。
「未曽有の大地震が、当時の首都であるクド...

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モンスターハンター  騎士の証明~37(初稿※正

【凍りついた過去・2】

 長く息をついて、ロジャーは身体を起こした。脇に落ちていた帽子を頭に乗せると、ベッドに座り直す。
「……どうして今、思い出すんだ……」
 それは、ロジャーがギルドナイトを目指すきっかけであり、恩人のティオとの出会いでも...

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