アスパシオンの弟子50 舞台劇(前編)
- カテゴリ: 自作小説
- 2015/06/20 14:09:17
薔薇乙女一座に入っていくとは、兄弟子様はどういうつもりなのでしょうか。 観劇するつもりとか? そ、それはちょっとまずいのでは? 「フィリアちゃんにも話聞いたわ。この劇場、かわいい女の子がいっぱい出るんだって?」 僕はこの国の将軍で、兄弟子さまは摂政のひとり。 鼻の下伸ばして女の子たちを鑑賞す...
薔薇乙女一座に入っていくとは、兄弟子様はどういうつもりなのでしょうか。 観劇するつもりとか? そ、それはちょっとまずいのでは? 「フィリアちゃんにも話聞いたわ。この劇場、かわいい女の子がいっぱい出るんだって?」 僕はこの国の将軍で、兄弟子さまは摂政のひとり。 鼻の下伸ばして女の子たちを鑑賞す...
先の革命で破壊されたのは、王家と王都だけではありませんでした。 王立軍はすっかり解体されていて、今のところ国の護りは、地方を治める貴族たちの私軍頼み。 王宮はケイドーンの巨人たちが警護していますが、その数は千人たらず。 とても国防を担える兵力ではありません。 「もしかしたらこれからすぐに、蒼...
ドドッ。ドドッ。ドドッ。 広い円形競技場を、野太いダゴ馬が一直線に走っています。 馬上には、軽鎧を来た人間兵士。その片手には、一メートルぐらいの短い木槍。その先っぽは、丸められています。 ひゅん、と兵士が向こうから近づく馬上の兵士に槍を投げました。相手の兵士は投げられた槍をさっと空中で掴み。...
「おいハヤト、まだ勝負ついてねえぞ。勝ち逃げすんな!」 「うっさいエリク、これダメだ、次の試そうぜ? えっと、閣議で出たのは排球(ハイキュー)に野球(クリケット)に籠球(ロウキュー)に卓球(ユケムリピンポン)にー……」 大きな毬を捧げ持つセバスちゃんが、指折り数える我...
「きゃー! あははははは」 とてもかわいらしい子どもの声が王宮の庭に響いています。 太陽の光がはじけるような快活で明るい笑い声。 「フィリアー! フィリアー!」 「こっちよ、ヴィオ。がんばって、ほら」 まだ歩くのもおぼつかなげな感じの包帯だらけの物体が、両腕をさしのべるメニスの少女のもとへよた...