アスパシオンの弟子43 告白 (後編)
- カテゴリ: 自作小説
- 2015/05/02 19:07:27
茫然とする僕の返事を無視して、我が師はおのれが成した恐ろしい光景に目を向けました。 崩れ落ちた岩に半分埋まっている、無残な覆面男たちの残骸を。 「敵ってこれだけじゃないよな。こりゃあ神獣のところに行きつかれてるかも」 殺さなければ、情報を聞き出せたのに……。 ...
茫然とする僕の返事を無視して、我が師はおのれが成した恐ろしい光景に目を向けました。 崩れ落ちた岩に半分埋まっている、無残な覆面男たちの残骸を。 「敵ってこれだけじゃないよな。こりゃあ神獣のところに行きつかれてるかも」 殺さなければ、情報を聞き出せたのに……。 ...
「あれ?」 監督官と別れ、神獣を求めて鉄鉱山の奥に入った僕と我が師でしたが。 道はいつしか登り坂。しかも先の通路に射しこんでくるのは、とても明るい日の光。 これはもしや、道を間違えた? 風送り隊が王宮で調べ倒したいくつもの古い記録。そのひとつには神獣封印の場所を記した記録もあり。我が...
今から数千年前。人間が様々な超技術の兵器を駆使していたころ。 とても小さな王国で、とある灰色の衣の導師が世にも恐ろしいものを世に生み出しました。 神獣レイズライト。それは大鳥グライアに鋼の心臓を組み込んだ、半有機体の巨鳥でした。 レイズライトを戦に使ったその王国は、いとも簡単に何万という...
我が師が風送り隊の二人からとりあげた小さな水晶玉。 そこにはまごうことなく、岩窟の寺院のヒアキントス様の部屋が映っていました。 我が師はまるでオモチャのビー玉を眺める少年のようにキラキラ目を輝かせ、興奮しました。 「うわぁ、初めて見たけどほんと真っ青なんだな! これ、後見してる蒼鹿家の...
繭から出されたその子は、急ぎ王宮の客室に運ばれました。 繭は切られましたが、幸いなことに中の子にはほとんど傷が及んでいませんでした。 呼吸ができていないようだったので、灰色の導師が背中を何度か叩いて促すと。 その子はけふっと黒い塊を口から吐き出し、すうすうと寝息のような呼吸音をたてました。 ...