モンスターハンター 勇気の証明~五章 07
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/09/23 21:31:35
【腐れ縁】「わっけわかんねえ……」
ユクモ村を見渡せる丘で、グロムは足を投げ出して座り、憂鬱そうに眼下の景色を眺めていた。
みぞおちのあたりが、さっきからごろごろ言っている。空腹に耐えかねた腹の虫が飯を催促しているのだ。
しかし、食事を楽しみにしていたミランダの店で...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
【腐れ縁】「わっけわかんねえ……」
ユクモ村を見渡せる丘で、グロムは足を投げ出して座り、憂鬱そうに眼下の景色を眺めていた。
みぞおちのあたりが、さっきからごろごろ言っている。空腹に耐えかねた腹の虫が飯を催促しているのだ。
しかし、食事を楽しみにしていたミランダの店で...
【乙女爆発】
思えば、ミーラルは一度もグロムから女の子扱いされたことがなかった。
集会浴場で一緒に湯船に浸かっても、グロムが何か特別な視線を送って来たりはしない。インナー着用でも、ミーラルのグラマラスな肢体は、他の男達の目を惹きつけてやまないというのに。
ミーラルもそれなりにおしゃれに関心が...
【男が男に惚れる時】
「あの上位べリオロスの牙を一撃で?!」
「すげっ……!」
ユッカは呆気にとられていた。グロムは兜のバイザーを上げ、目を見開いて教官の立ちまわりに見入る。
「ふんん!」
教官の斧が唸りを上げて薙ぎ払われる。真上に向かって斬りあげ、武器の落下速度...
【昔取った杵柄・2】
真夜中とはいえ、一面を白雪に覆われた山肌はうっすらと明るい。
山岳地帯のため、天候が悪化しがちであるが、今は空に星が輝いている。雪は、そのわずかな光を吸い込んで光を放っているようだった。
静寂の他には、星の瞬きだけが聞こえる世界。それが極寒の地、凍土――のはずだったが。...
【昔取った杵柄】
「……そうだ、あんた達」
教官やグロム達のやりとりを見て笑っていたミランダが、ふと何かを思いついたように唇の端を持ちあげる。
「次はこの人を――教官さんを連れて行っておくれよ。この人、全然お金払わなくてさあ。強制的に稼いで払ってもらわないと、こっちが...