モンスターハンター 勇気の証明~三章 28
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/08/14 22:29:53
【決着】
「やああああ!」
少女とは思えない怒号をあげ、ユッカはジンオウガに向かって突進した。走りながら弓を引き絞り、敵の眉間に向かって放つ。
会心の一撃が決まり、ジンオウガは怯んでのけぞった。その隙に、ユッカは閃光弾を振りかぶる。
「目、つぶってー!」
「――っ!」
グロムはふらつくミーラルの腰...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
【決着】
「やああああ!」
少女とは思えない怒号をあげ、ユッカはジンオウガに向かって突進した。走りながら弓を引き絞り、敵の眉間に向かって放つ。
会心の一撃が決まり、ジンオウガは怯んでのけぞった。その隙に、ユッカは閃光弾を振りかぶる。
「目、つぶってー!」
「――っ!」
グロムはふらつくミーラルの腰...
【長い夜・2】
嫌な予感が的中した。ユッカの目の前で、グロムとミーラルは派手に吹っ飛び、地面に叩きつけられる。全身に青白い電光がまとわりついているのは、感電したからだ。
「――くっ!」
ミランダとランマルが同じ目に遭った光景がフラッシュバックした。ユッカは敵との距離を縮めるため、弓をつがえたまま走...
【長い夜】
「やああああっ!」
ミーラルが高くジンオウガめがけて跳躍し、大胆に斬りおろした。その斬撃の途中、ガツッと何かが砕ける。
――ガアア!
ジンオウガが苦痛に悶えた。額から生える二本の太い角のうち、一本の先が欠けている。ミーラルの剣が折ったのだ。
ばっとジンオウガは身をひるがえした。ここは敵...
【反撃】
「お兄ちゃん!」
ユッカはとっさにグロムの元へ駆け寄ろうとした。が、傍らのランマルが鋭く叫ぶ。
「待つニャ! 今は奴の気を逸らすのが先だニャ!」
「――っ!」
ユッカは歯を食いしばり、次の矢をつがえた。ランマルもウルクステッキを手に、巨大な獣へ飛びかかる。
「大丈夫か、グロム!」
「うあ...
【雷狼竜の根城・3】 葦の陰に低く身を伏せたランマルが、小声で言う。「たらふく食って、体力もばっちりですよ、ってか。まあ、正々堂々って感じでいいかぁ」「正々堂々か。4対1だからな、正当とは言えないだろうが…、向こうの力量に免じて許してもらおう」同じく身を低くしたグロムとミー...