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Sian

アスパシオンの弟子33 昼下がりの庭園(後編)

「……それで我が娘ローズマリイ・マーガレット・サクラコよ。三人とも倒したわけだな」  あたくしはおずおずと指を二本立てて、駆けつけてきたお父様にお答えしました。「二人、ですわ」  あたくしたちの足元には、気絶した侵入者が二人。それから、今にも死にそうな針金のように細...

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アスパシオンの弟子33  昼下がりの庭園(前)

今回は幕間、王妃様視点のお話です。

 気だるい午後ですこと。  目の前の池から爽やかな風が吹いてきてますけれど、焼け石に水ですわね。  池の岸辺に置いた寝椅子(びいちちぇあ)は絶妙な角度。可憐な桃色(しょっきんぐぴんく)の薔薇柄の薄絹しいするうをまとって、しどけなく針金のような白い素足をさら...

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アスパシオンの弟子32 映し見の鏡(後編)

「要するに、弟子じゃなくなればいいんだ」  我が師は自信満々で変身術の韻律を唱えました。  その呪文の言葉はまさしく、ウサギに変じさせるもの。  なるほど、「今の僕」でなくなれば、メニスの支配の力は及ばな―― 「あれっ?」 「あ、だめみたいですね」 「うそおおおっ」  長い耳も白い毛...

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アスパシオンの弟子32 映し見の鏡 (前編)

  フィリアにもらった右手は素晴らしいものでした。  素材は灰色の導師が創る鉄の鳥と同じもの。白銀と数種類の特殊な金属が混ぜ込まれた合金で、工房にたくさん在庫があったそうです。 「この金属は有機体とすごくなじんで、自動的に神経を繋いでくれるの。それにしても ここにある工房はすごいわ。どん...

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ソラのイルカ(後編)

 ~Caelis DelphinusⅡ~  ソラのイルカ②

 紅色の大地がどんどん近づく。着地点まであと何ペース?  だめだ。計算できない。緊急救難信号――だめだ。出せない。  脳の一部を貫かれたらしい。  俺は、つぶれるのか。俺の動きは止まるのか。   大地が目前に――  &helli...

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