モンスターハンター 勇気の証明~三章-18
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/08/03 17:03:38
【思い、空回り・承前】
ユッカは言葉が出なかった。自分のあずかり知らぬところで、勝手に話が進んでいたことに呆れたのだ。
『なによ…。どうしてふたりとも、わたしのこと信じてくれないのっ?』
『違う、ユッカちゃん、これはそういうことじゃなくて…!』
ミーラルが弁解しようと身...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
【思い、空回り・承前】
ユッカは言葉が出なかった。自分のあずかり知らぬところで、勝手に話が進んでいたことに呆れたのだ。
『なによ…。どうしてふたりとも、わたしのこと信じてくれないのっ?』
『違う、ユッカちゃん、これはそういうことじゃなくて…!』
ミーラルが弁解しようと身...
【思い、空回り】
アイルー荷車~通称ネコタクで、ユッカ達はあっという間にキャンプへとたどり着いた。
救急班のアイルー達が、瀕死のミランダとランマルに生命の粉塵を振りかけた。
それでようやく彼女達の命は取りとめたものの、ランマルはともかく、ミランダは、いっこうに目を覚ます気配はなかった。
ネコタクで...
【クエスト失敗】
「お兄ちゃん、ミーラルさん!」
「なっ――、ユッカ、なんでここにっ!」
真っ先にジンオウガ目がけて突進しかけたグロムは、ユッカの姿を見るなり仰天した。
「ユッカちゃん! 無事なのっ?」
ミーラルがこちらに走ってくる。彼女は、一目で状況を把握したようだった。
倒れたオトモとハンター...
【敗走・承前】
腕の中のランマルは、今にも命の灯を消してしまいそうだった。そして、目の前で恩人が殺されようとしている。それなのに、自分は動くこともできない。
(誰か、助けて…! お兄ちゃん…!)
「ユッカ…逃げるニャ…。ユッカだけでも、早く&...
【敗走】
すぐそこまでジンオウガが迫っている。
ナルガクルガが急いで飛び立とうとしたのも、それが原因だろう。
ナルガクルガは雷を苦手とする。雷狼竜の放つ電撃は、彼にとって最も忌み嫌うものだったに違いない。
「ニャ、旦那様!」
「くそっ、もう来たのか!」
背後を振り返ったランマルが飛び上...