モンスターハンター 勇気の証明~三章-13
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/07/30 15:25:30
【ハント】
一度腹を決めてしまえば、ブルファンゴはユッカにとって恐れるに足らなかった。
「やあっ!」
重たい剣に手こずらされ、幾度もからぶりしたが、大上段からふりかぶった剣がイノシシの体を斬り裂く。
斬りおろした切っ先が、がっと浅く地面にもぐる感触がした。同時に、ごろりと獣の体が横たわる。
「&h...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
【ハント】
一度腹を決めてしまえば、ブルファンゴはユッカにとって恐れるに足らなかった。
「やあっ!」
重たい剣に手こずらされ、幾度もからぶりしたが、大上段からふりかぶった剣がイノシシの体を斬り裂く。
斬りおろした切っ先が、がっと浅く地面にもぐる感触がした。同時に、ごろりと獣の体が横たわる。
「&h...
【変化】
「餌を求めてきたのか…。これはチャンスだ。行くよ、ランマル」
「ニャ!」
よほど主人思いらしい。理由を問うこともなく、ランマルはびしっと敬礼してみせた。
「あの、わたしは…」
「…選びな。あんたに、その覚悟があるならね」
ミランダは、じっとユッカ...
【理由】
ランマルの鋭い一撃が額をかすめたとき、ユッカは本当に殺されると思った。
(死にたくない!)
考えるより先に体が動いていた。ほとんど無意識に振った剣が、白いアイルーを斬りつける。
「――やああっ!」
「ニャニャー!」
ぎいん、と金属が弾ける音とともに、ランマルの斧がくるくると宙を舞った。同...
【覚悟・承前】
突然のランマルの物言いに、ユッカも驚いて立ち上がった。
「な、なによ、急に! 帰れだなんて…!」
「ここを道なりにまっすぐ行けば、じきにキャンプに着くニャ。そこで非常時の信号弾を上げれば、クエストリタイアとみなして、ギルドからネコタクが迎えに来てくれるニャよ」
「ちょ...
【覚悟・承前】
「そのヘビィボウガンは、ミランダさんの友なんですか?」
「ああ。いろいろ試したけど、あたしには一番合ってる」
まるで相棒を見るように、ミランダは傍らに置いた青い銃を撫でた。
「こいつはメテオリトって言ってね。前に火山で発掘したものさ。古代文明の遺産でね。強化すれば、もっと強い武器に...