自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・174
- カテゴリ: 自作小説
- 2016/05/03 22:02:30
緑色の肌の巨人ギガンテスが、巨木を削っただけの無骨な棍棒を振り下ろした。ロランは動きを見切って回り込み、足の腱を切った。動きが取れず膝を突いたところを、跳躍して巨大な単眼へ斬りつける。苦鳴を上げ、ギガンテスは棍棒を放り出して両手で傷を押さえた。ロランは無情に猪首へ剣を薙ぐ。喉元を切り裂かれ、魔物は...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
緑色の肌の巨人ギガンテスが、巨木を削っただけの無骨な棍棒を振り下ろした。ロランは動きを見切って回り込み、足の腱を切った。動きが取れず膝を突いたところを、跳躍して巨大な単眼へ斬りつける。苦鳴を上げ、ギガンテスは棍棒を放り出して両手で傷を押さえた。ロランは無情に猪首へ剣を薙ぐ。喉元を切り裂かれ、魔物は...
ロランはランドと共にサイクロプスへ斬りかかった。サイクロプスは腰を落としたまま丸太のような腕を振るった。ランドは身かわしの服の効果も手伝って、軽やかにその腕を蹴って舞い上がると、ロトの剣をサイクロプスの単眼に突き立てた。サイクロプスが怒濤のような咆哮を上げる。ロランは痛みに暴れる巨人の四肢をかいく...
【魔群侵攻】 地鳴りが聞こえたのは、未明のことだった。ロランははっとして目を覚ました。風が強い。吹雪になっている。
「二人とも、起きろ!」
たき火はわずかな炎を炭化した枝に残していた。土を被せて完全に消し、ロランは素早く毛布を剥がして丸める。寒さにさらされて、眠っていたランドとルナが不服げにうめい...
【雪の一夜】
ランドが笑ってくれたので、ロランは少し安心した。
ロトの剣は不用になったから譲るのではなかった。伝説の勇者の武器であり、ずっとロランの片腕となって敵を倒してきた剣である。ものいわぬ戦友が自分から離れるのは寂しかったが、ランドの力になれるのなら、惜しくはなかった。さっき話したように...
珍しくこちらをとがめるような言い方に、ロランはとまどった。
「落ち着いてなんかいないよ。でも、ここで慌てる理由もないだろう?」
「だから、なんでっ」
泣き出しそうな顔で、ランドはいきなり怒鳴った。
「どうして何も言ってくれないんだよっ。ぼくに何か言うことあるだろう?」
言われて、ロランは酢でも...