童話村の出来事・第1章-1『浦島太郎、登場』
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/09/13 19:27:43
どれくらい気を失っていたのだろうか。僕は誰かに呼び掛けられる声で目を覚ました。
僕は起き上がると周囲を見た。いつの間にか本屋から砂浜に移動しているらしい。
「貴方も災難でしたね」
状況がつかめていない僕に、先程呼び掛けてきていた男が言った。男は40前後で痩せているというよりはやつれている。後ろには...
どれくらい気を失っていたのだろうか。僕は誰かに呼び掛けられる声で目を覚ました。
僕は起き上がると周囲を見た。いつの間にか本屋から砂浜に移動しているらしい。
「貴方も災難でしたね」
状況がつかめていない僕に、先程呼び掛けてきていた男が言った。男は40前後で痩せているというよりはやつれている。後ろには...
僕はその日、死に場所を求めふらふらと歩いていた。
1週間前から人生はどん底だった。まず会社を解雇された。僕は28歳と比較的若いほうだったが、不景気の波には勝てなかったらしい。他にも10人は辞めさせられた。
再就職にしても、高卒で国家資格はもちろん資格というものを持っていない僕には、氷河期といえる現...
武雄は唖然とした。
月代が宇宙人?そんなことなどあるわけがないと思った。それも当然のことだろう。武雄でたくても、そんな話を信じることはないのだろうから。
だが、月代が嘘や冗談をいうとも思えない。この話をしているときも真面目な表情であり、ふざけているとは到底思えないのだ。
そこで武雄はあることを思いだ...
約束の1週間後。1人の求婚者は、沖菜家に求められた物を持って来ていた。
求婚者にはそれぞら違う物を求めた。
武雄は唯一やって来た求婚者に本物かどうか確かめるため出すように言った。
やって来たのは画家だった。求められたのは、世界で1番価値のある絵画だった。画家は自信ありげにピカソの書いた絵を差し出し...
二十年という歳月は沖菜夫妻にとってはあっという間のことだった。
竹林で見つけた赤ん坊に二人は月代と名づけた。年齢的なことを考えると、親子では無理があるので祖父母にした。幸い住んでいる地域には民家が少ないうえに、家族構成まで近所の人間には詳しく知られていなかったため、娘夫婦の都合で孫を長期間預かるこ...