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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|自然主義の價値(3)

■近代文藝之研究|研究|自然主義の價値|一 (3)

專ら彼の地に於ける事實及び理論を基として自然主義の要領と見るべき點を數へ出さんと試みたのが、一月の論の趣旨であつたが、其の結論としては、作の態度方法の上に純客觀的と主觀挿入的との二項目を得、作の目的題材の上に自然の眞といふこと、之れを碎いては社會...

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■近代文藝之研究|研究|自然主義の價値(2)

■近代文藝之研究|研究|自然主義の價値|一 (2)

其の一末梢を將つて搖かすも、震動は幹に及び根に及ばなければ休まぬといふ趣で、一端の説も直ちに文藝存立の根本問題、乃至人生道徳との交渉問題に入らねば解決せられぬやうに見える。其の實地運動が極めて重大な意義を有すると同じく、自然主義論も責任の重い大問...

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■近代文藝之研究|研究|自然主義の價値(1)

■近代文藝之研究|研究|自然主義の價値|一 (1)

    自然主義の價値

        一

吾人は此の文によつて上に掲げた自然主義論の後を承けやうと思ふ。彼れが如き文藝上の傾向は結局如何なる意義若しくは價値を有するか。本論の眼目は此の問題を研究するに在る。
顧みて周圍の文壇を見ると、此の問...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(77)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|十一 (8)

前來の叙述で吾人の自然主義構成論は大體を了へた。たゞ自然主義が後の神秘主義標象主義理想主義等と交渉する次第を説くの餘地が無かつた。また眞といふ自然主義最後の目的が、美學上如何なる地位を占むべきか。自然主義の最後の價値を定むるには、此の上に更に...

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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(76)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|十一 (7)

例へばズーダーマン。ハウブトマン。ハルベ等の思ひ切つて寫實的な作『ゾドム』『日の出前』『自由の戀』などを見ても、之れはよく分かる。つまり背景に社會的個人性の全現といふ要求が隱れてゐる。自然主義の二努力は社會を定義し個人を解放するといふことであ...

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