Nicotto Town



 

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リエドは一緒に行くと言う契と離鳴を何とか抑えたあと、病院に来ていた。
アノも一緒だったが、病院には立ち入れないので窓の前にある木を登った。
リエドが病室に着いた頃にはアノは既に木を登りきって、細い枝にしがみついていた。
窓を開けてアノを入れてやると、看護士にもばれぬようにベッドの下に忍ばせた。...

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帰りはディアナの車で二人で帰った。言葉は一言も交わさない。
聞きたいことは山ほどあるが、リエドは年頃なのでディアナも気を遣っている。
家に着いてドアを開けるが、離鳴と契がいない。リエドが家中を探し回ると、二人はキッチンの奥の食料庫にいた。
暗闇の中にいたが扉が開き、明るくなったのでこちらを向い...

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リエドは机の上で物思いに耽っていた。昨日の晩はディアナがたまたま作り過ぎた料理で二人分は確保。
成人が入院したことを伝えると明日の朝一でお見舞いに行くと宣言していた。
離鳴と契の制服は、近所の卒業生にもらえたら貰っておくとのこと。
あれからあの二人は空いてる部屋で寝かせたが、何やら喧嘩をしてい...

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「そして気が付いたら、あの森にいたの」そこまで話すと離鳴は足を止めた。
その内容を聞いて愕然としていたリエドを見る。リエドはじっと見てくる離鳴を見返した。
そして離鳴はゆっくり口を開いた。「ウチは正直言って、負けるとは思わなかった」
唇を噛み締めて、リエドを見る。そして、一瞬にして地べたに...

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「俺は出ねえよ」契は頭の後ろに腕を組んで壁にもたれかかった。
その言葉に反論は無かった。誰も足を切ってまでしてここから出たくない。
誰も皆、ここで生涯を閉ざすんだと思った。「お前らの中から出せよな」
契の冷たい声が響く、壱は咄嗟に契の服を離した。震えはまだ止まっていない。
契はそれだけ言うと...

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