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三遊亭円生『永代橋』その5

『あれ! 大家さん! こりゃあ違いやしませんか? だって可笑しいね、あっしはこんな着物など着ちゃあいねぇがねー』 「何を言ってやん・・それが手めぇが分からねぇー、こんな着物は着てはいませんたって、手めぇ一人で死んだんじゃあねぇ、こんなに大勢死んでるんだ、人の着物を着て死ぬ者も有れば裸になって死ぬ者だ...

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三遊亭円生『永代橋』その4

『何処へ落っこった?』 「何処へ落っこったって、永代橋が落ちて死んだんだろ!」 『冗談言っちゃあいけねぇ、あっしは死にはしません、死にません。』 「この野郎、まだ強情張ってやがる、死にはしませんたって死んでるじゃない!」

『どうして?』 「どうして? どうしてもこうしても無い、見ろ! ここにち...

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三遊亭円生『永代橋』その3

「おいおい、お前の内ではどうしたい松さん? え、変わりはないかい?・・みんな居るかい、あー、ああ、家内の者はみんな揃ってる、いい塩梅だ。・・六さんとこはどうしたい? みんな居るかい?」 『ええ、あいにくみんな居ります。』 「あいにくを付けなくたっていい、余計な事を言いなさんな。・・あのー、留さんのと...

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三遊亭円生『永代橋』その2

もうそんな事は知らないから人はわいわいわいわい押しかけてくるが、綱が張って、通しません。 あー、両岸にはもう黒山のようになっているが、あー、待って居る長さと言うのは有りませんで、やっと11時頃になりましてもう通ってもいいというので、えー片々ずつまあ人を計って通すようにしたらよかったんで御座いましょう...

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三遊亭円生『永代橋(えいたいばし)』その1

玉置さんの話し
“元禄11年と申しますから1698年、5代将軍綱吉が50歳を迎えたその記念に掛けられたのが隅田川4番目の橋、永代橋(えいたいばし)で御座います。 ご存じ忠臣蔵、赤穂浪士、討ち入りを果たしました吉良亭からこの永代橋を渡って泉岳寺へ向かった。 えー、これは皆様ご存じのとおりで御座います...

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