Nicotto Town



good person is a liar6問

【挨拶】____________________


 よろしくお願いします。


【本編】____________________


 僕は仰向けに倒れ込んだ。


 走る事に限らず、athletic(アスレティック)ほとんどに、
苦手意識を持っている僕の身体ににここまで過酷な運動を強いたのだ、
無理もない。


 冷たい雪の感覚も、
頭を冷やす周りの雪がfever(フィーヴァ)で溶けて、
liquid(リクウィッド)に変わる感覚も感じない。


 「…目を閉じて」


 誰かが僕に言葉をくれる。


 どこから聞こえているのかはっきりしない、
女の人の声だ。


 「…何も考えなくて良いから 
…貴方は何も考えなくても良いから 
…目を閉じて」


 「誰? 僕の事を知っているの?」


 「いい子だから目を閉じて」


 「ママなの?」


 「そう 貴方は私のかわいい子」


 「でも 僕は目をつぶったら死んじゃうよ」


 実際にはもうつぶってしまっているんだが、
何の意味があるのだろう。


 「貴方は頭が良いから わかっているはず 
…私が貴方に何を望むかを」


 「解らないよ それじゃ」


 「目を閉じて それだけで全て分かる 
私を信じて 目を閉じて」


 「………」


 言葉に詰まる。


 「愛しているわ」


 「嘘つき」


 僕は目を開ける。


 「本当のママは 僕を嫌いって本気で言ってたから」


 夢を見ているleisure(リージャァ)なんて無い、
夢の中のincident(インスィデント)なんてどうでもいい、
なんでもいいから、僕はママに逢いたい、
幻影のママでは無い、心から僕の事が嫌いな本当のママに、
目を覚ましてまた立ち上がると、
僕は走り出した。


 はやる気持ちを抑えながら、
家に向かってもう一直線になった道をかけていく、
もう見えるはずの家に、届くはずもない手を伸ばし、
ママの待つ家に視線を向けて懸命に走ったが。


 油断していた。


 もう家に近づいていたから、
油断していた。


 僕は急にとびだしてきた車に気づかなかった。


 車にして見たら飛び出したのは僕のほうかもしれない。


 僕の身体は大きくも小さくもない、
medium(ミーディアム)車のボンネットに打ちつけられ、
飛んだ。


 何が起こったのか考えるまもなく、
ガードレールに背中を打ち付け、
また氷の上に叩きつけられる。


 呼吸が止まり、
息が出来ない。


 僕に衝突した車はそのまま行ってしまい、
視線で追いかけた頃にはもう見えなくなってしまった。


 目から涙に混ざって血が吹出し、
網膜を刺激する、玉ねぎの比では無い痛みが、
身体を仰け反らせて、絞り出す様な声が思わず漏れた。


 胸が焼けるように熱く、
この世のモノとは思えない激痛が常勤している。


 demonstrate(デモンストゥレイト)なら、
人体模型に痛覚が宿った様な衝撃だ。


 死んだほうがましに思える痛みで、
仰向けでもうつ伏せでも、痛みが引く事は無く、
そのおまけと言ってもいいぐらいに腕も骨折していた。


 ましと言うか、むしろ死にたいと思うには、
十分な苦痛だ。


 今までの経験からは考えられない水準で、
非現実的なまでの生々しい現実が、
虫の息程度だが生命活動を可能としていた。


 何かとstir(スター)事でなぜか苦くなっている口の中をまとめて外に吐き出し、
身体を起こす、力を入れた部位から血が転々と滲み、
鋭敏なnerve(ナーヴ)がキリキリしびれる。


 身体全体が悪い冗談の様に重く、
地面に身を任せていたいのは願望だが、
道路の真ん中で何時までも寝ている分けにもいかない、
這う様に無事の腕一本で路肩まで移動すると、
身体全体が燃える様に熱く、嫌な汗が吹出し、
身体一つ・二つ分も移動できないまま、
動けなくなってしまった。


 やっぱり僕は死ぬしかないのだろうか?


 死ぬこと自体に何の未練も無いけど、
もう一度だけママに逢いたいな、
僕はママの事が大好きだよって伝えて、
伝えきれないから、その分抱きついて、
ママが照れて戸惑っても絶対逃さないで、
抱きしめて…………


 ……………


 虚しいfancy(ファンスィ)、悲しい幻滅、
意識の中で未練が見せた、
最後の理想。


 そう思ったのを最後に、
僕はその場で意識を失った。


 ゆっくり暗い井戸の底にでも、
堕ちていくように、自分の心の中が闇に囚われ、
次第に痛みが引いていく、
それらははっきりと、無意識に働きかける様に、
感じられた。


【後書き】___________________


 ありがとうございました。

アバター
2011/04/08 20:43
自分のことが嫌いな母親に大好きと伝えたいなんて、
しかも母親のせいで死にそうになっているのに…
笑っちゃうほどの母親愛ですねぇ。
そんなに人は人を愛せるものなんですか。
私には難しいな。
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