Nicotto Town



初夢の続きは「イベント版」 (2)

僕は、亡くなったおじいちゃんのことを思い出していた。
小さい頃、僕のことをとっても可愛がってくれた。そして、おじいちゃんの膝に乗って見ていたのが「水戸黄門」だった。
(^^)/[] ひかえおろ~~っ
日\(`へ’)この印籠が目にはいらんか!
と言うくだりがとても好きだった。

「昔、おじいちゃんとよく見たんだ、水戸黄門」言い訳するように僕は言った。
「そうなの?あたしはおばあちゃん子で、懐メロよく聞かされたわ」ふわりと優しい表情で優が言った。
その優しい目の輝きに、僕はドキッとした。心臓がバクバクしはじめた。

その時、「おまたせ~」
と、にぎやかに女子3人が飲み物を持って入ってきた。
「悟、なに歌ってたの?」そ知らぬ顔して梅子、
「え、まあ、ちょっと古いやつとか・・・」どぎまぎして言う僕、心の中で(なにうろたえてんだよ、、)と怒りつつ。

「次、歌ってみようかな?」と桃香が、小さな声で言った。
僕は桃香を振り返った。
今まで気にしたこと無かった子だけど、なに歌うんだろう?
ちょっと興味を持った。

「ちょっと子供のころを思い出してアニソンいってみよっかな♪」

え?ちょっと意外・・・僕は思った。

「プリキュア歌うww」と、桃香

「私も!」と後の3人が声をそろえて言った。

結局4人で歌うらしく僕は一人聞くことになったのだが・・・

プリキュアかぁ~、名前は知ってるけど見たことないなぁ~と思いながら楽しく歌う4人を見ていた。
いつもは大人しい桃香が楽しそうに踊って歌っているではないか。
いつもはガサツな梅子も霞もこうやってみると女の子なんだなぁ。
僕は優ではなく他の3人の意外な一面に目を奪われてしまった。
曲が終わってまだ1人で歌っていない霞がリモコンを手にとった。

その後も楽しいカラオケ大会は続いた。
「LOVEマシーン」「宇宙戦艦ヤマト」「キューティーハニー」等、
時間を忘れるくらい、夢中になっていた。

そう、時間を忘れるくらい……。

突然、優がマイクを梅子から取り上げて、なんとも信じがたい発言をかました。

「みんな、聞いて下さい!」
「どしたの? 優?」

優は真剣な表情で、声色を重くする。
なんだろう? 何か言いにくい事でもあるのかな?と思っていたその矢先。

「実は私は、この時代の人間ではないんです!!」

「えええええ??」

突然の優の発言に、皆、驚きを隠せない。
誰も、言葉を発することが出来ず、優を見つめる。


「優ちゃん、それって…。どういう意味?」

皆の視線に耐えかねたのか、俯いたままの優。
意を決して問いかける僕。

「ぬおおおおお(((( ;゚д゚))))」

歓声に似たどよめきが部屋中を埋め尽くす。。。

そんなどよめきの中・・・おずおずと・・・

部屋の隅にいた、大人しい桃香がゆっくり口を開く。。。

「じ・・・実は私もなんです。」

みんなのぶっちゃけトークが始まった・・・。

誰も僕の質問には、答えてくれないヾ(・ω・`;)ノぁゎゎ

「ウソでしょ?・・・私も」
「私も・・・」と次々カミングアウトした。
そして、事もあろうか梅子まで・・・

4人の瞳が悟をじっと見つめた。
「えっ?どいうこと??」
僕はのどの奥から声を絞りだして声にならない問いかけをした。
目を凝らしてよく見ると優、松梨、桃香、梅子の4人は悟の見ている前でゆっくりと老婆に変わって行った。

「おっ。。おい!!ど。。どうしたん。。。。」

すでに悟の目の前には4人の老婆が立っていた。
かわいい優であったはずの白髪の老婆が悟に近づき、いきなり腕を掴んだ
「な、なんだ?・・・」「助けて・・・」


「悟ちゃん!!悟」
「こんなところで寝てたら風邪を引くよ」

祖母の声に
 ハッと気がつくとそこは居間の炬燵だった。
うたた寝していた僕はよだれまで垂らし呻いていたようだ。
額にはうっすら汗がにじんでいた。
「夢だったのか・・・」
脇に落ちている携帯にメールの着信を知らせるランプが点滅していた。

「ん?」

それは優からのメールだった。
―カラオケ、楽しかったね―

どういうことなんだ??

訳も分からずにボーっとしてしまったが
ボーっとしていても仕方が無い

とりあえずカラオケでの出来事を確認しようと
梅子に電話をかけてみる事にした・・・

ツーツーツー
『おいおい!話中かょ・・・』
梅子が電話をしているといつ終わるのか分かったもんじゃない

それにしてもあれは夢だったのか?
どうも記憶がハッキリしない
思い出そうとしても記憶が曖昧なのだ

夢の通り・・・なんて事はあるはずがない!
そぅは思いたいのだが優からのメールの
―カラオケ、楽しかったね―   
の意味が僕には理解出来ずにいたのだった。

やっぱりカラオケには行ったんだよな?
頭をクシャクシャっとして
とりあえず優へのメールを返信する事にした
―今度は2人で行こうな~―

そう思ったのは本心からだったし
当り障りも無い内容だと思って返信した・・・つもりだった




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