Nicotto Town


グイ・ネクストの日記帳


闇に閉ざされて2


 さあ、お前の名前を言ってみよ


 「ボクはルゥ・アプサラスだ!」


 「ルゥ?」と、ニナは不思議にボクを見つめる。

 「・・・みんなここにいる。フェンリル、リルル、ラルクゥ・・・そしてサラ。みんなここにいる。大丈夫だ。ニナ、舞踏会へ行こう・・・。一緒に踊ってくれるかい?」

 「その嬉しいけれど・・・いいの?大丈夫?ジャックフロストは傷を治す特効薬だったの?」

 「それ以上かな・・・おそらく、彼女は特別。誰よりもボクを知り、ボクを応援してくれている。そんな存在かもしれない」

 ただボクの知らないことを語っていた・・・。

 ぶーちゃん・・・それは誰だろう。

 でもそれはボクたちにとって・・・人生で最高の瞬間であったことはわかる。

 ボクは「ジャックフロスト」・・・ルビーを嵌めた柄、黒曜石の刃、それを二本持つ黒き翼のルビーアイズの女性。

 「真の未来」は彼女に委ねたい。

 それはボクの中の別人格というよりは・・・もっと尊い存在であるような気がした。

 

 憑き物が落ちた。今はそんな気分だ。

 

 アマテラス主催の舞踏会へボクとニナは足を運んだ。

 

 会場にはスコットも来ていた。

 

 「ニナ・・・、リルル・・・。二人に言いたいことがある。」と、スコットは話しかけてくる。

 

 ボクとニナは顔を見合わせ、次にスコットを見た。

 

 「これからも一緒に旅をしようぜ。フィオル兄さんの死は悲しかった。聖剣の存在そのものを恨んだりもした。だが・・・兄さんは生きていた。ちゃんと生きていた。いあ、おかしくなったって思わないでくれ。霊が見えるとか、そういうんじゃないんだからな。兄さんは・・・」

 

 「みなまで言うな、スコット。フィオルは生きている・・・それは胸に問いかければわかる。そうだろ?」

 

 「そうなんだよ・・・兄さんはちゃんとオレの胸の内に。いあ、それもちょっとわかりにくい言い回しになっちまうけど。そんな感じなんだよ・・・。って言うか何でわかる?」

 

 「ボクもそう感じているからさ・・・。フィオルもメイリィもちゃんと生きている。ここにな」と、ボクは胸を叩く。

 

 「そうか。リルル、お前いい奴だなぁ」と、スコットは抱きついてきた。

 

 ニナがそれを見てほほ笑む。

 

 今を生きよう。それでいい。

 

 ボクたちは雪の国レコムンドに先発部隊から遅れること二週間。やっと旅立ちの時を迎えたが、そのことに後悔はなかった。今を生きる。

 

 「ワタシたちの武器」ジャックフロストを使って。

 

 真の未来と共に。

 

アバター
2011/10/23 06:50
 今を生きよう…

 そうじゃねっ^^

 簡単そうで難しいけど、今を生きよう(*´ー`)

 私の胸に刻んどくよっ♪
アバター
2011/10/22 00:39
キレイな文章だね。
またまた読みやすかった〜。。(´`人



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