闇に閉ざされて2
- カテゴリ:自作小説
- 2011/10/21 23:52:53
さあ、お前の名前を言ってみよ
「ボクはルゥ・アプサラスだ!」
「ルゥ?」と、ニナは不思議にボクを見つめる。
「・・・みんなここにいる。フェンリル、リルル、ラルクゥ・・・そしてサラ。みんなここにいる。大丈夫だ。ニナ、舞踏会へ行こう・・・。一緒に踊ってくれるかい?」
「その嬉しいけれど・・・いいの?大丈夫?ジャックフロストは傷を治す特効薬だったの?」
「それ以上かな・・・おそらく、彼女は特別。誰よりもボクを知り、ボクを応援してくれている。そんな存在かもしれない」
ただボクの知らないことを語っていた・・・。
ぶーちゃん・・・それは誰だろう。
でもそれはボクたちにとって・・・人生で最高の瞬間であったことはわかる。
ボクは「ジャックフロスト」・・・ルビーを嵌めた柄、黒曜石の刃、それを二本持つ黒き翼のルビーアイズの女性。
「真の未来」は彼女に委ねたい。
それはボクの中の別人格というよりは・・・もっと尊い存在であるような気がした。
憑き物が落ちた。今はそんな気分だ。
アマテラス主催の舞踏会へボクとニナは足を運んだ。
会場にはスコットも来ていた。
「ニナ・・・、リルル・・・。二人に言いたいことがある。」と、スコットは話しかけてくる。
ボクとニナは顔を見合わせ、次にスコットを見た。
「これからも一緒に旅をしようぜ。フィオル兄さんの死は悲しかった。聖剣の存在そのものを恨んだりもした。だが・・・兄さんは生きていた。ちゃんと生きていた。いあ、おかしくなったって思わないでくれ。霊が見えるとか、そういうんじゃないんだからな。兄さんは・・・」
「みなまで言うな、スコット。フィオルは生きている・・・それは胸に問いかければわかる。そうだろ?」
「そうなんだよ・・・兄さんはちゃんとオレの胸の内に。いあ、それもちょっとわかりにくい言い回しになっちまうけど。そんな感じなんだよ・・・。って言うか何でわかる?」
「ボクもそう感じているからさ・・・。フィオルもメイリィもちゃんと生きている。ここにな」と、ボクは胸を叩く。
「そうか。リルル、お前いい奴だなぁ」と、スコットは抱きついてきた。
ニナがそれを見てほほ笑む。
今を生きよう。それでいい。
ボクたちは雪の国レコムンドに先発部隊から遅れること二週間。やっと旅立ちの時を迎えたが、そのことに後悔はなかった。今を生きる。
「ワタシたちの武器」ジャックフロストを使って。
真の未来と共に。
そうじゃねっ^^
簡単そうで難しいけど、今を生きよう(*´ー`)
私の胸に刻んどくよっ♪
またまた読みやすかった〜。。(´`人