託された美沙子は
- カテゴリ:小説/詩
- 2012/02/15 14:49:41
日曜日・・・
「樫畠さん御用はなんでしょう?」「貴方は恐ろしいひとですね・・・」「え?」
「全部判ったんですよ貴方のプランが・・・西河の執念ですかね・・・オルゴールです
御覧になりますか?」
「ええ・・・西河さん良い人だったけど馬鹿な人ね・・・」
「しかしどうして実の父の様に慕ってくれた富野さんを捨てたのか・・・」
「あの人以前不動産に勤めていた時土地売買で相当汚い手を使ったのよ・・・
私の両親はそれで自殺した・・・流石にあの人もこたえたのね・・・
仕事が出来なくなって窓際に追いやられた・・・そして順治さんの誘いで
会社を作った・・・その事実を知ったのは私が高校の時だった・・・でもちゃんと
言ってくれればそれでも良かったあの人の娘でいられた・・・
・・でも許せなかったのはあの人は何もしなかった・・・
謝ってもいい・・・自己弁護してもいい・・・けどあの人は何もしなかった・・・
それは偽善よ!
・・・貴方中々やるわね?どう私と組まない?利用価値の有る人間は
大切にするわよ?」
「怖いんでね辞めて置きますよ・・・」「そう・・」「あ!」
美紗子はオルゴールを崖に投げ落とした
「やはり貴方駄目な探偵ねこの勝負私の勝ちよ!」
「・・・所で貴方会社の経理調べましたか?ゲームの製作に経費にお金掛けすぎで
会社は倒産寸前なんです」「!何か残って無いの?」
「有りますよ西河の開発したゲームがね・・・しかしPW付きでね・・・会社にスパイが
居るからそうしたんですよ・・・それが判らないと無いのと同じですけどね・・・」
「どこに有るの?」「・・・」「ねえどこよ!」
「結局西河の想いは報われませんでした・・・貴方は西河のプレゼントをまともに見ようとしませんでした物ね?PW託せれるのはただ一人です
雄一の愛を捧げた相手・・・」「!」
「貴方ですよ・・・PWを託せる相手と言ったら愛を捧げた貴方しか居ないでしょう
西河は貴方を信じてプレゼントとPWを送ったんですよ・・・
貴方は自分しか愛せない人だ自分の責任は自分でお取りなさい!」
「!あのオルゴールまだ崖に引っ掛かってるわ!」
「およしなさい美紗子さん柵の外は危険ですよ・・・」
「有ったわ!樫畠さんやはり私の勝ちよ!」グラ!
「!きゃあああああああーーーー!!」
その場所は西河が松丘に突き落とされた場所・・・美紗子も西河が倒れた
場所に・・・
「これで・・・これで本当に良かったのかい?西河・・・」
その時オルゴールが鳴り出した・・・そして西河が美紗子に託したPWが・・・
LOVEMISAKO・・・警察に・・・
オルゴールの曲を背に警察に向かう足取りは果てしなく遠く感じた・・・
「もしもし・・・警察ですか・・・」
ソフトハウス殺人事件殺意の階層
-完ー