Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


安寿の「表銀座」始末記 その1


  モダンボーイ・モダンガール…

通称「モボモガ」が真夏の銀座を闊歩してみたはいいものの、
あまりの暑さに悲鳴をあげて資生堂パーラーに逃げ込み、
パフェを啄みながら涼しんでいそうな
8月1日正午近く…                ☆\(ーーメ) いったい、いつの時代の話じゃ?

安寿は、
山の中の「表銀座」で、
今日もせっせと野良仕事、山仕事。

  (…どうせ、私は足腰丈夫ですよ…)

はい、行ってまいりました。
北アルプスの通称「表銀座」コース。

  安曇野の中房温泉から合戦尾根を登り、燕岳へ。そこで1泊。
  次の日は、北アルプスの稜線上を南に向かい、大天井岳で西へ。
  そして、西岳の中腹にあるヒュッテ西岳で、2泊目。
  3日目は、槍ヶ岳から東に伸びる東鎌尾根を登り詰めて、槍ヶ岳へ。
  その後、槍沢を一気に下降して、梓川の岸辺にある横尾で3泊目。
  4日目は、上高地のバスターミナルまで川沿いの道を延々と歩くだけ。

夜行発、3泊4日のテント泊単独行でした。

「なぜ山に登るのか」
そう聞かれて
「そこに山があるからだ」
と答えた人も昔いましたが、
安寿も自分にそう問いかけたくなる…。

  「なんでこんな嫌なこと、やってるの?」と…。

はい、安寿にとって山登りとは嫌なことだらけなのです。
だから、登る前はいつも憂鬱になります。
  「このまま登るのを止めて、ここで引き返しちゃおう。」
二日目以降も、
  「このまま予定のコースを進むのではなく、
   麓への近道である次の下山路を降りちゃおう。」

でも、なんだかんだと言いながら、
予定通りきっちりと登ってくるのです。

登山の何が嫌いなのか。

まず、汗臭い。
なのに、お風呂に入れない。
着替えはできても、実は…

まあ、順を追ってご説明いたしましょう。  m(_ _)m

  真夏に重い荷物を持って何百メートルも、
  時に千メートル以上も登ったりする以上、  
  汗をかかないわけがありません。
  
  それは仕方がないのですが、
  登山は、基本的に水の乏しい場所に行くわけですから、
  たとえ山小屋に泊まっても、そこにお風呂はまずありません。
  ましてや安寿のように、
  テントを担いで山旅をしているのであれば、
  風呂桶まで背負っていくわけにはいかないのです。

  ですから、せめて汗臭い服だけは
  毎日着替えたいのですが、
  テントの場合、着替えを多く持てば、
  その分荷物の重量も分量も増えるという… 苦苦苦…

  結局、どうするのかと言えば、
  私の場合、行動用の服と、くつろぎ&下山帰宅の時に着る服だけを持ち、
  テント場についたら、
  大汗でぐっしょり濡れた服を全部脱ぎ、
  身体を「デオドラントシート」みたいなもので拭き、
  くつろぎ用の服に着替えて過ごすのです。

  ですが…、
    問題は…、
      あああ…、
        憂鬱だ…、
          なんでこんなことをしてまで…   ☆\(ーーメ) さっさと言わんかい!

  汗で濡れた行動用の服を洗濯することは、
  山の上では当然の事ながら出来ないのです。
  近くに沢水が流れていて、
  豊富に水を使えるテント場など、
  北アルプスの稜線上には数えるほどしかないのです。

  ですから、できる対策と言えば、
  早めにテント場について、すぐに着替えて、
  テントの屋根で汗で濡れた行動服を乾かすことぐらい。
  

  でも、翌朝には、
  その汗臭い行動服を、
  また着ることになるわけで…、

  うえぇぇ~…、
    着たくない…、
      げんなり~…、
        もう登山なんてやだ~…    ☆\(ーーメ)  
  
   

次に、ご飯が美味しくない。
  山小屋に泊まれば、最近の山小屋は味にこだわるところも増えてますから、
  まあ、問題はありません。

  ですが、テントの場合、
  食事も全部自分で背負っていくことになります。
  特に今回の山旅のように、
  女性が単独でテントを担いで行動しようとすると
  荷物の軽量化を追求しなければなりません。

  ですから、食事のメニューもいきおい
  フリーズドライ中心になってしまうわけです。

  ですが、災害に遭って避難所生活を経験した方ならおわかりだと思いますが、
  このフリーズドライ中心の食生活は身体によくない。
  しつこくて、しかも濃いめの味付け。

  もう少し楽なコースで2泊3日ぐらいなら、
  野菜や缶詰、果物とワインを持ち込んで、
  例えば、玉葱・煮豆・茄子・コンビーフ缶・早茹でパスタを使って、
  コンソメにトマトピューレの味付けで、
  ミネストローネ風のスープパスタを作り、
  ワインを傾け、食後にグレープフルーツを楽しみたいところですが…、

  今回のように初日から一気に1000メートル以上登るようなコースでは、
  そのメニューはあまりに重い~! 

  しかも生ゴミがたくさん出る~!
  生ゴミをザックの中に詰めて炎天下を歩くと、
  ザックを開く時、それはそれは恐ろしい思いをします。

  で、今回のメニューは、
   1日目夕食 ドライフードのリゾットに、ちょい足し乾燥野菜。スティックコーヒー。
   2日目朝食 カップのないカップヌードルに、ちょい足し乾燥野菜。スティックコーヒー。
   2日目夕食 ドライフードの五目ご飯に、ドライフードの野菜カレー。スティックコーヒー。
   3日目朝食 カップのないカップヌードルに、ちょい足し乾燥野菜。スティックコーヒー。
   3日目夕食 ドライフードのパスタに、ちょい足し乾燥野菜。スティックコーヒー。 
   4日目朝食 カップのないカップヌードルに、ちょい足し乾燥野菜。スティックコーヒー
  という味気ない結果に。  

  そして、昼間の行動中は、
   東ハト・オールレーズンやグミのようなもので糖分を補給し続けます。

  加えて山旅の場合、疲れて食欲がなくても、食べなくてはいけません。
  でないと、コース途中でバテて動けなくなってしまうからです。
  単独登山の場合、コース途中で動けなくなったら、イコール遭難救助です。
  ですから、「食べない」という選択肢は、安寿にはありえないのです。

  なんとしてでも食べて、
  次の目的地まで這ってでも辿り着かねばなりません。
   (なんか南方戦線で部隊からはぐれ、一人孤立した兵士のような気分です。)

  こうなってくると、
  燃料補給のために、
  無理矢理エサを掻き込んでいる牛馬と一緒…

  所詮、安寿はそんな生き物なのかもしれません…、とほほ~。

だから、安寿にとって登山は、とても憂鬱な事でもあるのです。

登山の前日は、
旅行に出かける前日のように、
浮き浮きと荷物を詰めながら、
同時に、テスト前の学生のように、
なんとかこの苦行から逃れる術はないのか、
そんなことばかり考えています。

にもかかわらず、登るんです、山に。

だから、「なぜ山に登るのか」。

  う~~~~ん (長考)

あ! 文字数の上限に近づいたので、次回につづく~    ☆\(ーーメ) 逃げたな

  (現在、汗臭い衣類を全部洗濯して、登山道具のメンテナンスをして、
   狭い庭にテントを張って、テントを乾燥させながら、こんな駄文を徒然と書いております。)

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2012/08/07 20:24
>紫音さん

悪天候でない限り、5月の連休ならば、
燕岳に登る合戦尾根は雪崩が起きる場所ではないし、
そうそう危険はないと思います。

でも、残雪は至る所にまだあるから、アイゼンとサングラスは必需品。
日焼けを気にしなければいけない人は、
月光仮面のようなマスクもつけた方がいいと思います。
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2012/08/06 19:29
燕岳は日帰りしてました。
「燕山荘にコーヒー飲みに行ってくる」と言って
出かけてましたw

その、サングラスに月光仮面のようなマスク…見たことありますよ。
いつもそうして登ってるわけじゃないらしく、
写真撮るのに、自分の顔を隠したかったらしいのですが、私…

「銀行強盗みたいw」

と言っちゃいました(^_^;)
「これで町中歩いたら捕まるかな?」とか言ってましたwww

安寿さんの話は、友人から聞けないことが多くて楽しいな♪
友人は写真が主ですからね~。
アバター
2012/08/06 13:51
>紫音さん

5月、まだ残雪がしっかり残る燕岳に登るのでしたら、
私も山小屋泊まりにすると思います。

雪が残る時期のテント泊は…、

 …とにかく寒い…、

 あまりに寒くて、テントの中で、
 ずっと寝袋にくるまっている状態になるからです…

山小屋のご飯にゼータクを求めてはなりません。
食材も水も限られているのですから。

芯のないご飯が食べられるだけでも、ありがたいと思わなくていけません。
気圧が低いから、圧力釜でないとご飯が炊けないんです。

ですから、私のようなテント泊の場合、
お湯で戻すフリーズドライのご飯を食べることになるわけですが、

  …まずい…

以前は衣類を多く持って行ったのですが、
その分、荷物は重くなるし、他の荷物は少なくしなければいけないので、
優先順位を考えたら、食べることが先になりました。


日焼け対策ですが、山の紫外線はすごいです。
カツーンと肌に刺さっている紫外線、
ジリジリと焼けている皮膚が実感できますモン。

私は紫外線に弱いので、
ともかく素肌を出さないようにしています。

でも、どうしようもないのが顔です。

女性の中には、
サングラスに月光仮面のようなマスクをつけて登る人もいます。
でも、安寿は、この絶景をサングラス越しには見たくないし、
夏場にストールを巻いているような感じのマスクは、
いかにも暑苦しい。

小屋泊まりの人なら、
それでいいかもしれませんが、
テント泊の装備一式を担いで、
ぜーぜー喘ぎながら登っている安寿としては、
口の前に何もあって欲しくない。

日焼け止めを塗るという手もあるのですが、
どれだけ強力な日焼け止めを塗っても、
だらだらと流れる汗で、
ほとんど落ちてしまっているような気がします。

ですから、私の場合、
日焼け止めを塗っても、それにはあまり期待せず、
つばが広くて、首筋までも隠してくれる帽子を被っています。

それでも、焼けてしまうのですが、
もうこれ以上は仕方ないでしょう。

…観念してます…。
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2012/08/05 22:54
安寿さんの登山スタイルは、友人と違うので
見方が広がって、すごく勉強になります(^^)
なるほど、テントなのですね。
友人は、山荘に泊まってましたね。
ご飯の写真も見ましたけど、「私が作った方が美味しそうに見える!」
なんて思ってしまいましたw

お風呂に入れないのは仕方ないですよね…。
なるほどね、衣類を最低限にする知恵はそれですか~。

やっぱり日焼け止めとか塗ってます?
友人は男ですが、SPF50PA+++のヤツをこまめに塗り直してるらしいですが…。
紫外線、山は強いですよね~。



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