Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


安寿、海を渡る 「渡り鳥ライン」から更に 


2012年9月30日のメモです。

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現在、ドイツのコブレンツというライン川沿いの街にいます。
今日は7:20分から17:46分まで延々と10時間、
中欧を南に下っていく旅でした。

朝の5:30に起きて、洗顔・着替えの後、
6:30スタートの朝食を真っ先にいただいて、
ホテルを7:00にはチェックアウト。

そして、目と鼻の先にあるコペンハーゲン中央駅より、
7:21分発のベルリン行き国際特急ICE38(インターシティエクスプレス)に乗って、
バルト海を越え、ドイツに入ります。

2等車ですが、成田エクスプレスのように荷物置き場があるので、
そこに重いトランクを置いて、予約した席へ。
今日は土曜日なので、満席でした。

天気は、曇り時々雨。
定時に出発した列車は、
薄曇りのデンマークを島伝いに南下していきます。

ちなみに、この特急はディーゼル車両でして、
コペンハーゲン近郊区間を過ぎると、電化区間はおしまい。
線路もところどころで単線になります。
ドイツのリューベックまで行くと、再び複線・電化になるのですが、
しかし、ディーゼルにもかかわらず、早い早い!
最高時速170キロで走ってます。

ずっと地上を走っているのに、踏切がほとんどありません。
しかも、新幹線のように揺れないのです。
ヨーロッパの場合、一般路線でも新幹線仕様に近いのでしょうか?

さて、デンマーク最後のロービィ駅から、
列車ごとScandlines というフェリーに乗り込みます。
この国際特急が通称「渡り鳥ライン」と呼ばれる由縁です。
国境を、そしてバルト海を、ひょいひょいと越えて行くのです。

航海は約45分。
日本でいうと、神奈川県の久里浜と千葉県の浜金谷を結んでいる
東京湾フェリーぐらいの航海時間なんですが、
フェリー自体はもっと大きいです。
だって4両編成の特急を、そのまま航走してしまうのですから。

しずしずと進む感じでフェリーに積み込まれたと思ったら、
窓の横には大型トラックが並ぶように入ってきて、
なんかとても奇妙な感じ。

船の中では列車から降りて、
船内のレストラン、カフェテリアで過ごすことができます。
コンビニやゲーム、子供の遊技スペースなんかも
ここは国境の海ですから、船の中に免税店もあって、そこだけ大賑わい。
デンマーク、ドイツ両国とも消費税は19%ですが、
この船の中で買えば、税金がかからないからです。

甲板にも出られるのですが、
今日は曇天に小雨がぱらつく天気。
こんな天気のバルト海ですから、
甲板に出てみれば、強風で吹き飛ばされそう。
写真だけ撮って、そそくさと船内へ。

この天気なので、対岸のドイツ、
プットガルテンの街は見えません。

でも、船内のプットガルテン側にあるカフェテリア、
そのちょうど船首の位置に陣取って、
海賊船の船長になった気分でバルト海を進めば、
おおお~、この海峡を、この船の前を、
実に多くの船が横切っていく。

タンカー、コンテナ船、漁船…

穏やかな天気なら、颯爽たる気分なんでしょうが、
雲が低く垂れ込めたバルト海をですので、
何か悲壮な気分になってきます。

  生きて帰って来いよう~、と大声で呼びかけたい気分  ☆\(ーーメ

着岸10分前には列車や車に戻るようにアナウンス。
皆が列車に乗り込めば、また列車はしずしずと進んで、列車ごと下船。

そして、すぐのプットガルテン駅で、ドイツ鉄道の車掌に交替して、
列車は再び南下を続けます。

12:16分ハンブルグ着。
ほとんどの人はここで降りますし、
私もここで降りましたが、この列車はこの後、ベルリンまで行きます。

さて、ハンブルグで約30分ほどの待ち合わせで、
今度はIC2311(インターシティ)に乗って、
ブレーメン、ドルトムント、ボーフム、エッセン、デュッセルドルフ、ケルン、
ケルンからはライン川沿いを南下して、ボン、
そして今日の宿泊場所、コブレンツへと向かいます。

この列車自体は、もっと南のシュットガルト、ベンツの拠点都市ですね。
そこまで走ります…、が…。

うひゃ~、今日は土曜日だから、満員だあ。
予約しておいたので私の席はありますが、
ICの車内両側にある荷物置き場は、もう満杯。
私のトランクを置く場所がない。
他の乗客は頭上の棚の上に荷物を持ち上げてますが、
私のトランクは20キロ以上ありますし、
しかも腰を痛めているから、そんなことは無理。

仕方ないので、荷物置き場の前に、
邪魔にならない感じで置き去りにしてきましたが、
列車の揺れで、キャスターに乗ったトランクが
動き出してしまっていないか気が気ではありません。

本当はこの列車の食堂車で昼食を摂ろうと思っていたのですが、
これでは一般車両から溢れた乗客で食堂車も満席であるように思うので、挫折。
ひたすら窓の外を見て過ごします。

このあたりはほとんど真っ平らな土地。
都市を抜ければ、窓の外には広大な畑や牧草地。
私にとっては何かもが珍しいのですが、
きっとドイツ人にとっては見慣れた退屈な風景なのでしょう。

ブレーメンまで約1時間、
ブレーメンからルール地方の工業都市まで約1時間、

そしてルール地方の工業地帯に入ると、
列車は各都市を次々に停車していきます。
ドルトムント、ボーフム、エッセン、デュイスブルグ、デュッセルドルフの街並みは、
現代都市そのもの。
デュッセルドルフを過ぎて、
ようやく車内に空席が目立つようになりました。
この辺はドイツで一番人口密度が高い地域なので、
人の移動もそれだけ多いのかもしれません。

そして、列車はケルンへ。

ケルンの駅前には、
世界文化遺産のケルン大聖堂が建つだけに、
ルール地方の工業都市とはちょっと街の趣が異なります。
列車は、ケルン中央駅に着く直前に、ここで初めてライン川を渡ります。

ケルン大聖堂を回り込むような感じで、列車は更に先へ進み、
ライン川の西側を、旧西ドイツの首都ボンへと向かっていきます。
でも、ボンは人口30万人の小さな都市なので、
日本の感覚で言うと、小さな地方都市です。
でも、ベートーヴェンの生誕地らしい。

さて、次の駅が今日のゴール、コブレンツです。
そして、ボンからコブレンツの間、
そして今回は乗りませんでしたが、
この先のコブレンツからマインツまでの間は、
列車の旅の醍醐味を味わえます。

ここまでは平坦な牧草地や畑、
そして森を眺めるだけの変化に乏しい景色でしたが、
ボンから先、列車はライン川の流れに沿って、
うねるように走っていくからです。

  ううう~、鉄子の血が騒ぐ~ ☆\(ーーメ

車窓に広がるライン川と、
その両岸に連なる街並みを、
列車はかなりのスピードで走り抜けていきます。

そして、ボンから30分ほどで
コブレンツに定刻通り17:46分に到着。
やれやれ、お疲れ様でした。

重い荷物を持って移動したくないので、
駅近くの家族経営の小さなホテルを予約しておきました。
そこにすぐにチェックイン。

明日、船着き場まで移動するためにタクシーをお願いしたら、
その場で電話をかけてくれる親切な対応。
部屋も広々。朝食付きで50ユーロ程度(約5000円)。
なんか得した気分。 ☆\(ーーメ

荷物だけ置いて、まだ明るい内にコブレンツの街歩きに出発です。

アバター
2012/10/08 04:36
>Luciaさん

青函連絡船でも、
乗客を乗せたまま、
列車を積み込んだりしなかったみたいですからね。

フェリーに乗り込んだ後、列車から降りると、
カーフェリーの船内甲板に、
列車と一緒に乗用車やトラックが並んでいました。
特急列車が、突如、市街地を走る路面電車になったみたいで、
ちょっと不思議な光景でした。


アバター
2012/10/07 07:44
へぇ

列車ごとフェリーって
何か凄い!!

乗り物ごとフェリーの経験は1度だけ

途中の道を間違えて
目的地の対岸にあるマッジョーレ湖に着いてしまったことがあったの
その時に自家用車ごと乗ったわ
結構ドキドキものだった(^_^)


ベートーヴェンは
あの頃の有名作曲家は
みんなウィーン生まれの中で
ただ一人のボン生まれなのよね



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