レインボーオブハピネス・・・
- カテゴリ:小説/詩
- 2009/07/12 21:12:11
それはそれは長い長い物語でした
結末の後の物語でした
人魚姫は泡になって泡になって
消えたかと思えば 思いだけ残っている物語でした
泡になって消えたのにどうして思いは生きてるの?
「あの人を忘れられないと私は永遠に幸せになれない」
人魚姫は泣き続けました
存在していない者が泣いているから
その涙の雫さえ存在しないはずでした
けれどその涙は 光に反射して
レインボー色に輝きました
人魚姫はびっくりして下を見ました
人魚姫は知らない間に天にいたようです
するとそこにいた神様が大声で笑いました
「彼のことを忘れたって君は幸せになれないどうしたって君は不幸なんだよ」
神様は残酷な人で人魚姫はまた泣きました
やっぱりその涙はレインボー色に輝きました
今度は神様は真面目そうな顔をして言いました
「でも君しかそのレインボー色は作れないだから君は幸せだとも言える
単純な話だ自分を不幸と言えば不幸だし幸福と言えば幸福だ」
人魚姫はわけがわからずまた泣き続けましたけれどもその後に笑って言いました
「王子様に思いは届かなくてもこの私のレインボー色の涙は届くでしょう」
それからと言うものの空からレインボー色の雫が零れ落ちてくる日が
その国にはあったのでこう呼ばれるようになったのです
『レインボーオブハピネス』
幸せの虹と――――――・・・
本当にそんな雫があるのなら
見てみたいですね。