Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


別府鉄輪温泉・湯治日記 その7


さて、残る二つの地獄、血の池地獄と竜巻地獄は、
鉄輪温泉から少し離れた柴石温泉の近くにあります。
なので、白池地獄からすぐ側の鉄輪温泉のバスターミナルに向かい、
そこからバスに乗って行きます。

血の池地獄前の停留所までバスで5分程度ですが、
バスは1時間に2本ぐらいしか走っていません。

  地獄巡りの入場共通券で乗れる往復シャトルバスでも走らせたらいいのに…

まずは血の池地獄から。

地獄のイメージが一番強いのは、
やはりこの血の池地獄でしょう。

ですから、ここは広大な駐車場を持ち、
海地獄同様、土産物売り場も充実しています。
きっと団体の観光客が必ず立ち寄る場所なんでしょう。
儲かっている感じがします。

  地獄の施設も金次第…   ☆\(ーーメ)

土産物売り場を抜けると、
大きな広場があり、その向こうに血の池地獄があります。
今まで訪れた地獄の池の中では一番大きいように思います。

なぜ、ここの地獄が赤いのかと言えば、
それは地底から酸化マグネシウムや酸化鉄を含んだ
熱湯や泥が沸きだしているから、ということです。
HPの写真を見ると確かに赤いのですが、↓
   http://www.chinoike.com/index.html#Chinoike

しかし、私が見た感じは、
朱色に近い茶色と言った方がいいでしょう。
とはいえ、ここも日によって色が変わったりするのかもしれません。

この池は噴気こそ上がっていませんが、
池全体から湯気が立ち上っていて、
なんとなーく、生き血の生温かさを想像させ…   ☆\(ーーメ) やめんかい!

ちなみに、ここの池は昭和の初め頃まで何度も爆発していたらしいです。
池の底に堆積した泥を取り除くようになってから、
爆発は収まったということなので、
見た目は静かですが、
結構秘めたパワーを宿しているのかもしれません。

池の傍らには売店があって、
のぞいてみると「血の池軟膏」が売られています。
この池の泥を使用して作られた効能の高い軟膏なんだそうで、↓
   http://www.chinoike.com/omiyage.html
通信販売もしているようです。

  でも、1300円はちょっと高いよね。

この売店の横を通って階段を上っていくと、
血の池地獄を反対側の山の斜面から眺めることができるので、
そこも登ってきましたが、展望がそれほどよいわけでもなく…

名勝地は見学者の期待を高めるだけに
一通り見終わってしまうと、
「なーんだ、たいしたことないじゃん」
という感慨を抱いてしまうのが悲しいところ。

後は足湯の施設があるぐらいです。


なので、次に、
血の池地獄のすぐ隣に立つ竜巻地獄を見に行くことに。
竜巻地獄は、間欠泉。
その噴き出すところが、あたかも竜巻の如く…  ということなのでしょう。
HPはこちらです。 ↓
  http://www.beppu-jigoku.com/tatsumaki/index.htm

竜巻地獄の入口で最後の入場券を切ってもらえば、
「血の池地獄はもうご覧になりましたか」と問いかけられ、
「今、見てきました」と答えたら、
「今し方、間欠泉の噴出が終わったばかりなので、
 次の噴出まで30分ほどお待ちいただきます」とのこと。

つまり、
「先に血の池地獄をご覧になってきた方が時間を有効に使えます」という意味で、
血の池地獄を見てきたかどうかを尋ねられたのでした。

そうだと分かっていたなら、
先に竜巻地獄を見ておくんだったあ~!

ですから、ここの二つの地獄を見学する時は、
先に竜巻地獄に立ち寄って、
次の噴出までどのくらい待たなくてはいけないか、
確認していった方がいいでしょう。

とはいえ、別に急ぐわけではなし。
30分程度ならば十分待てますので入場します。

まずは小さなお土産売り場。
そこを過ぎると、野外劇場のように段々になったところにベンチが置いてあり、
その正面には間欠泉の噴出場所が…

  あ、覆いがある…

つまりですね、
噴出した熱湯が飛び散って観客が火傷しないように、
噴出口を取り囲むように、
大きな岩を組み上げて作った覆いがあるのですよ。

でも、これでは熱湯が噴き出してくるのを見るだけで、
空高く吹き上がる姿は見られないじゃないですか。

  ええ~、これじゃあ、迫力半減じゃん!

午前中に泥湯の温泉で
空に高く吹き上がる間欠泉を見てきたばかりなので、
思わず愚痴が出てしまいます。

お土産売り場の入った建物のすぐ側に噴出口があるから、
建物が傷まないように覆いを作ったのかもしれませんが、
それなら本末転倒じゃないかと思います。
間欠泉が空に向かって吹き上がる雄大な光景を眺めて
なんぼのものという気がしますが、どうですか。


これでは大自然の中、
地下から噴き出す大地のパワーを感じるというよりも、
管理社会の中、
牙を抜かれながらも適度に荒々しく振る舞い続ける、
矢沢永吉や長渕剛を眺めるようなものです。  ☆\(ーーメ)

ともかく時間が余ったので、
間欠泉の見学場所より上方の、
山の斜面に庭園があるようなので、
そこを散歩してみれば、
あっという間に行き止まり。

ううう~ん、
それならこの場所に足湯の施設でも作って、
待ち時間をのんびり過ごせるようにしたらいいのに…

野外の見学場所で待つこと暫し、
ようやく間欠泉が吹き上がってきました。

泥湯の間欠泉もここの間欠泉も、
1時間も待たずに噴き出してくれるのは、
観光客にとっては都合がいいですが、
ここの間欠泉は覆いがあることも相俟って、
正直言って迫力不足。

泥湯の温泉は間欠泉があることなど知らないでいたから、
吹き上がった時、

  おおおお~~

という驚きがありましたが、
ここの間欠泉は待ちくたびれての噴出ですから、

  やっと、出た~

という感じ。

しかも、上部が覆われていますから、
なんか去勢された雄牛のような感じです。  ☆\(ーーメ)

30分待つ間に集まってきた観光客も、
間欠泉が噴き出して3分程度で飽きてしまい、
ぞろぞろと帰っていく始末。

これだけ、ぶーぶー言っている安寿にもかかわらず、
徐々に噴出が弱くなり、
噴出が最後に止まるまで見ていたのは、
単に安寿の性分がどこまでもケチだからでしょう。  ☆\(ーーメ)

そして、帰りのバスの時刻表を見れば、
また20分ほど待たなくていけない…。

  ううう~ん、
  ここはもう少し時間を有効に使えるように工夫した方がいいように思います。

血の池地獄の足湯をバス停の側に設置してくれれば、
竜巻地獄の時間待ちやバスの時間待ちにちょうどいいように思うのですが…

安寿は、バスを待つ間、
バス停向かいの日当たりのいいところに腰掛けたり、
バス停の脇にある排水口、その湯気が噴き出している上に佇んだりして、
寒さをしのいでいました。

どうも観光バスや自家用車で到着する観光客ばかりに目がいって、
私のような個人客にはあまり優しくない地獄でした。  ☆\(ーーメ) 地獄はいつだって責め苦なのじゃ


というわけで、
別府の地獄めぐり、いかがだったでしょうか。

安寿としては、
これは別府という日本有数の温泉地だからこそ、
辛うじて採算が成り立っているアトラクションで、
一つ一つの地獄を評価すれば、
何を提供したいのか、そのコンセプトが曖昧であったり、
自然の不思議や神秘が生み出す驚きや深い癒やしに欠けていたような気がします。

別府でなければ、倒産し、廃墟化しているような…  ☆\(ーーメ)

でも、まあ、
一度見てみないことには何も言えません。

次回、ここで湯治する時は、
別府温泉保養ランドの泥湯の温泉は外せないけど、
地獄めぐりは、「まあ、いいや」と思ってしまったのでした。


まだまだ続くぞ。

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2014/03/16 12:17
>ぱふぱふさん

東京でも奥多摩の山に登りに行く時に使うバスなんて、
1時間に1本もありません。
この前の雪では長い間不通だったようです。

三浦半島の岬をめぐるバスも、確か1時間に1~2本程度。

バスしか交通機関がないところで、
1時間に1~2本しかバスがないと、
バス停で待つ時間が辛いですよね。

住んでいる人ならバスの到着時間に合わせて
家を出てくればいいのですが、
私のような旅行者はバス停の前で、
ひたすら待ち続けるしかないですもん。

電車の駅なら待合室ぐらいあるのですが、
路線上のバス停だとそれも期待できないし。

不便だから、周辺住民の多くは車を持つようになり、
皆が車を持つから、バス便はますます少なくなると言う悪循環。

高齢者・障害者、そして私のような旅行者は、
少数者&社会的弱者の憂き目を見るしかないのでしょうか。




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2014/03/15 21:32
そういえばうちは東京ですが
通勤通学時間以外は
1時間に2本しかバスがきません><;



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