Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


今、金沢にいます。


なぜ突然、金沢にいるかと言えば、
北陸新幹線が開通する前に、
青春18切符で金沢を往復するためです。

安寿の自宅の最寄り駅から始発電車に乗ると、
約12時間かけて、
ちょうど夕方ぐらいに金沢に着きます。
安寿はこのルートが大好きなのでした。
なぜなら車窓からの風景を存分に楽しむことができるからです。

勝沼ぶどう郷駅から甲府盆地を見下ろし、
やがて南アルプスと八ヶ岳に挟まれながら諏訪へ向かい、
松本から長野に抜ける篠ノ井線の姥捨駅は、
スイッチバックで折り返して駅へ入ります。
しかもこの駅、善光寺平を見下ろす風景が素晴らしい。
そして長野から信越本線に乗り換えれば、
西に黒姫山・妙高山を眺め、
この路線にも途中にスイッチバック式の二本松駅があります。
直江津から北陸本線に乗り換えて、
西に向かえば車窓に拡がるのは日本海。
夏の青い海、冬の荒れ狂う海。
日本海がすれすれまで迫り、
高速道路の北陸道が宙を走る親不知駅を通過すれば、
やがて線路は富山平野に入り、
天気が良ければ立山連峰を仰ぎ見ながら富山に到着。
富山まで来れば、金沢までは倶利伽羅峠を越えて約1時間。

…と、これぞ青春18切符の醍醐味と言わんばかりの
鈍行列車一人旅ができるのでした。


なのに、北陸新幹線が開通してしまったら、
長野から直江津、直江津から金沢までは、
第三セクターに移行してしまうために、
青春18切符は使えなくなります。

新幹線のいったい何がいいんでしょう。
高いし、あっという間に目的地についてしまう。
高い運賃を払ったなら、
それに見合う時間、列車の旅をゆっくり堪能したいと思う安寿は
天の邪鬼なんですかね。

…なもので、
スケジュールの合間を突いて、
2泊3日で金沢まで往復してくることに…。

青春18切符が使えなくなったら、
金沢までのこんな旅ももうおしまいと思うから…。

そして乗ってみて、わかったこと。
なんじゃ、この撮り鉄の群れは!
どこからこんなに湧いて出た!     ☆\(ーーメ)

北陸新幹線開業前の最後の日曜日だったのが運の尽き。
特に第三セクターになる長野-直江津間と直江津-金沢間がひどい。

しかも、ルール無用の傍若無人。

ホームの端っこは、
スキャンダルで話題の人物を待ち受ける芸能マスコミの如く、
三脚が林立状態。
ホーム上はおろか、
線路の敷地内や、
「おいおいお前、踏切を踏み越えているじゃろが!」
「そこは他人の家の敷地内ではないの?」
という場所にまで入り込んで、
三脚を構えている人たち。
その側で電車を待ち受けているのは、
いい歳こいたおじさんばかり。
「最近の若者は常識やマナーがない」という言葉を突き返してやりたいわ。

そんな傍若無人な奴らを窓の外にわんさと眺めながら、
旅を続けていくのは、なんとも興醒め。
他人への配慮とか慎みは日本社会の美徳ではなかったの?
日本社会も堕ちたものね。

電車は撮り鉄を下がらせようと、
ひっきりなしに警笛を鳴らしながら走ってる。
カメラ取り上げて、
三脚と一緒にふん縛って、
レールの上に転がしてやりたい…   ☆\(ーーメ) 物騒な!

同じ列車の中にも、
青春18切符を使って、
旅する撮り鉄さんがいるのだけれど、
この人たち、
特急の通過待ち合わせで駅に長く停車すると、
席に荷物を置いてホーム端へと走り、
通過する特急を撮っては、また戻ってくるの。

そして電車に乗っている時は
今撮ったばかりの画像データをチェックしたり、
スマホを操作したりしてる。

車窓風景は楽しまないのね。

まあ、冬だから電車の窓は曇っているのだけど、
彼らにとって風景とは、
電車を中心にカメラの中に収めるものであって、
旅をして自分の眼で眺めるものではないらしい。

まあ、楽しみ方は人それぞれだろうから、
別にいいんだけどさ。


電車は北陸本線を金沢方向に走り続けていったのですが、
次第に車窓の外に撮り鉄が増えてくる。
それも大きなカメラを抱えた撮り鉄だけでなく、
携帯カメラやスマホを構えた、
ちょっと撮っておこうタイプの人までいる。

これはいったいどうしたの?

その理由は、すぐにわかりました。
カーブを曲がる時、反対車線を走ってくる深緑色の機関車。

そう、寝台特急トワイライトエクスプレスです。

今日がトワイライトエクスプレスの、
日曜日最後の運行だったのですね。
そういうことだったのか。

ともかく夕方、無事に金沢駅に着いて
駅の外に出てみれば、
金沢の街は北陸新幹線開業一色。
「開業まであと何日」というカウントダウンまで始まっています。

とりあえず、予約しておいたビジネスホテルに荷物を置いて、
夕御飯を食べに。

魚介類てんこ盛りの海鮮丼は、
丼ものを食べていると言うより、
お刺身を半分以上食べて、
ようやく底の御飯が食べられるようになってくる。

なので、今回は盛りの少ないミニ海鮮丼に、
鴨の治部煮、
そして金沢の薄味おでんを大根とがんもどきだけ注文。
おお~、なんか金沢でゼータクしている気分。  ☆\(ーーメ)

そして一夜明けた今日は曇り空の中、
金沢観光の定番と言える
兼六園と金沢城、そしてひがしお茶屋街をぶらぶら散歩。

金沢城の中には、
新幹線開業に間に合わせたのか、
橋爪門の櫓部分と玉泉院丸庭園が新たにオープンしている。

橋爪門の櫓部分はあまりに出来たてホヤホヤなので、
「いつオープンしたのですか」と質問すれば、
「おととい」というお答え。

午後から雨になってしまいましたが、
雨に煙る庭園風景も悪くはないもの。

ゆっくりと説明を読み、
たくさんの写真を撮って、  ☆\(ーーメ) 撮り城・撮り庭園!
今日は金沢カレーを食べて宿に戻り、
この記録を書いてます。

明日は朝食を食べてから、
同じルートを自宅に戻ります。
天気予報は雨。
悪天候ならいっそのこと雪、
それも大雪・吹雪になって、
電車の中に閉じ込められてみたい…。  ☆\(ーーメ) 




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