Nicotto Town



「ユメ」







『先生、今年は何年ですか?』

『お忘れですか!71年ですよ!2071年!』



私の病名が「ユメ」であることはうすうす気づいてはいるのだ
周りの者たちが急に優しくなった
もう、長くはないのだろう

「ユメ」の転移は恐ろしく速いらしい
今は「ユメ」にかかるとまもなく死んでしまうが
50年ほど前には人々は毎朝「ユメ」を体から拭い取っては捨てたという
まだ「ユメ」に耐えられる体を持っていた

「ユメ」はあの恐怖から生まれ
10年後には多くの患者が無くなった!

死はまもなく訪れる

「ユメ」を見たものはコレラのように焼き払われ
人知れず埋められると決められた 


波が寄せては返す波打ち際に
あれから60年も経って流れ着いているものがある
今日は真新しい「赤い自転車」が海底から届けられた


わたしが17歳のとき
手で自分を掴んでみた
若さという確信や未来が永遠だということに疑いを持たなかった

恋物語のはじまり

私は子供じみたたわいない話や夢を語った
君はいつも静かに微笑んで
話を聞きながら空を見ていた

僕はそれが不満だった

そして、君と赤い自転車を残して僕は海岸を後にした

振り向かなくても
君の長い髪が風にそよいでいるのがよく見えた

君の姿はわたしの眼の中に
君の体は私の掌につよく残っていた
光に溢れる君はとてもまぶしく

僕の記憶は・・・
2011年3月11日 

僕たちの未来は死んだ! 





『先生!この新聞の写真!この自転車、僕たちのなんです!』

『大丈夫ですよ!あなたは「ユメ」には罹っていませんから』  





 『もう、長いことないようです!』





アバター
2015/11/18 07:27
こんにちわん。返信遅くなってごめんなさい。
スモークチーズなんかもいいよね。
職場でおやつにスモークタンを勧めてくれる女の子がいたよ~^^。
美味しいよね。ついもらってしまっていたわ。
オレオちゃんはトイプーなんだね。可愛いね、メチャクチャにリュウさんが好きなんだね^^。
ウチの猫は嫌な事に私の手に歯茎をこすりつけてきます。歯垢が着く><。

そう、自由な心でたくさん詩を書いてくださいね。
いつかリュウさんにとっても忘れられない珠玉のような一篇ができますよ。
応援してます!!キュッ^^♪
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2015/11/17 00:13
りりさん!
作品はひとたび作者の手を離れれば、どう解釈されても構わない!そう思っているので
もし、誰かの心を共鳴させることができたらそんな嬉しいことはないよね!
でも、基本は作り手側というより、読み手の側の感じ方、想像力に丸投げされるのかもしれない!
つまらない作品でも読み手が断片を組み立てて面白く感じてくれたり、深読みしすぎて過大評価
してくれることもあるかもしれない。 キャ!(^_^;)
下町ロケット第2部に入るから、是非見て!あの感動を共有できる人がたくさんいるって
素晴らしい! そう思える作品なんだ!! キュ!(^_-)-☆
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2015/11/17 00:05
ユキさん!
コメントありがとう!
3・11の日に本当に多くの人々が犠牲になりました!その中には多くの恋人たちがいたはず!
ちょっとした「ずれ」でもう二度と会えなくなった人たちもきっと多くいたはず!
親子喧嘩や夫婦喧嘩のまま・・・
そういう人はただ亡くなった人より大きな自責の念を抱いたまま生きていかなければならない!
その後悔の念が病名「ユメ」となって弱く、優しい人たちを押しつぶしたんだ!
アリャ!現実と作品が混在してる! キャ!(>_<)
深海は冷凍室と同じように何十年も品物をそのまま保持するって聞いたことがある!
60年後に流された人々や自転車が浦島太郎のように突然現れることも・・・キュ!(^_^;)
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2015/11/16 18:52
こんばんわです。
下町ロケット見てたんですか、見れば良かったな、やっぱり。
よくわからないけど、詩って読む人がいろいろ連想できたほうが
面白いと思うんですよね。
後からリュウさんが読み直して「うーん、これはちょっと・・・」
と思っても、絶対誰かの心に響いてますよ。
これからも創作活動、自由に生き生きと頑張ってください^^。
私も楽しみにしています♪
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2015/11/16 18:28
リュウさんの文章は不思議ですね。
眉村卓さんを連想しますね。
SFのようであり、抒情的な詩のようであり、結果的に解釈は読者にゆだねる感じ???

私の頭は少々固いようで、1つのテーマしか追えないんです><

今回のこの作品では、赤い自転車への哀愁と、「ユメ」という不思議な病気の2つが
印象に残りました…つまらない感想ですみません~m(__)m
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2015/11/16 00:49
りりさん!
○○もおだてりゃ木に登っちゃいます!
でも、本当は詩なんて書いたことないんです!
自分では推敲したつもりでも、何日か後で読み返すと本当に稚拙な感じで
穴があったら入りたい・・・そんな心境なんです。
でも、仮想空間でのことですから技巧などに拘らず素直な気持ちで書き続けたいと思います。
小説は高校時代ちょっと書いたことありますが、詩はより自由で放り出せます!
解釈はご勝手に・・・みたいな!
これからも時々書こうかなって思いますので、自由な解釈でコメ下さい!
よろしく! キュ!(。◕‿◕。✿)
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2015/11/15 05:51
詩を書いたり、
スポーツが得意だったり、
文武両道ですね^^。
才能がたくさんあるのは
非常にいいことだと思います^^。
あ、3位おめでとうです。



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