【短編】君を守りたい…。
- カテゴリ:自作小説
- 2016/12/19 22:15:11
「ひなっ…」
「あ、桐人さん…っ…」
俺が彼女のアパートに駆け付けると、そこには、スーツ姿のまま、肩を震わせ泣き崩れている彼女の姿があった。
「落ち着いたか?」
「あ、はい…」
彼女を落ち着かせココアを飲みながら並んでソファーに座ると、彼女の頭をやさしくなでながら、何があったのかを聞いた。
アパートに帰る途中、彼女は、ひったくりにあった。
必死に抵抗する彼女に、犯人はナイフを突きつけ、彼女にバックを渡すよう迫ったという。
運よく通りかかった警官に助けらたため、彼女、簡単な事情聴取を受け、アパートに帰宅した。
帰宅してすぐに、自分の身に起こった出来事が恐ろしくなり、震える声で自分に電話してきたのだという。
「ごめんなさい…心配かけて…」
「悪いのはお前じゃない…」
どれだけの恐怖だったのだろう。
犯人がナイフを彼女に向けたとき、もし…警官が通りかからなければ…。
「!」
「無事で…よかった…」
「ぁ…」
もしかしたら、彼女を失っていたかもしれない、そう考えると、とても恐ろしかった。
彼女の存在を…その温もりを確かめるように、彼女を強く抱きしめる。
「ひな、すまなかった…そばにいてやれなくて…」
「そ、そんな…」
「守ってやれなかった…」
ずっと彼女のそばにいる、そんなことは不可能だとわかっていても、肝心な時にそばにいてやれない自分が情けなかった。
守りたい…君を…。
「ひな…」
「!」
彼女の唇にそっとキス。
「改めて、誓わせてくれ…俺がそばにいると…君を守ると…」
「!桐人さ…んっ…」
彼女の返事を聞く前に、俺は彼女の唇をキスで塞いだ。
すると、自分に回された、彼女の腕に力が入るのが分かった。
ひな…愛してる…。
END
あとがき
久しぶりに書きました^^;;
へたくそですね;;
すみません;;
感想など伝言板記事にいただけたら、泣いて喜びます。