Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


ドイツと日本の違い Part2


カーニバルが始まった頃から、ずっとぐずついた天気が続いていました。
折角の休みの日も、朝からどんよりとしていて、時折雨が混じるような天気。
ドイツの雨は、ずっと降り続くような雨ではなく、
強い風と共に、にわか雨が通り過ぎていくような雨なので、
傘を差すより、フードを被って道を歩き続ける人の方が多いです。

ともかくそんな天気が続いていたので、
休みの日も、一日ドイツ語の勉強。
クラスのレベルも、一ランク上がっただけで、
いきなり先生の話すスピードが速くなり、
課題文の読解力もスピードを求められるようになりました。
私にとっては、どれもこれもハードルの高い要求です。

ですので、少しでも付いていけるように、予習と復習の毎日。
ま、他にしなければならないことがあるわけではなし、
ひたすら勉強すればいいだけのことです。


さて、ドイツと日本の違いについて。そのPart2です。

その1 洗濯機は、地下室にある。

日本の場合、洗濯機は、
大抵お風呂場の横の脱衣場兼洗面所にあるか、
屋外にあったりしますが、
ドイツの場合、洗濯機は、地下室にあります。

一軒家や並列住宅のような建物には、大抵地下室があり、
そこに洗濯機が置かれていて、
洗濯物は、地下室の中に干します。
洗濯物を屋外やベランダに干す風景は見かけません。

地下室ですから、寒く薄暗く、
24時間ぐらい干しておかないと、
乾いた感じがしませんが、
外に干しているわけではないので、
雨になった時、取り込む必要もありません。

地下室がなくて、5階建てのワンフロアが、
住居になっている場合、
(ベルリンにいた時、そのようなお宅に滞在したのですが)
洗濯機はなんと台所にありました。
そして、広いバスルームに干していました。

バスはあっても、ほとんどの人は、シャワーで済ましていて、
シャワーは、バスとは別にあるため、
バスの上が、そのまま洗濯干し場になっていました。

バスルームで洗濯物を干すなら、
洗濯機もバスルームに置けば良いではないかと思うのですが、
なぜか台所に置いてありました。


その2 キッチンの流しが小さい。

キッチンの流しは、日本と同じように深いですが、
その大きさは、洗面台よりも小さいのです。
なぜか。
それは、食器洗浄機が、たいていの家にはあるからです。

つまり、流しは、野菜やジャガイモを洗うか、
食器洗浄機に入れる前に、お皿の汚れをざっと洗い落とすか、
そのぐらいの役割しかないからです。

ドイツ語の教科書はよくできていて、
ある課のテーマは、環境保護。
その中で、食器洗浄機を使った方が、
手で洗うよりも水の使用量が少ない
といった話題が出てきたりします。

そうなのかもしれませんが、
しかし、Nein!!!

教科書にも説明されているように、
食器洗浄機に、お皿やグラスをいっぱいに入れれば、
「環境に優しい/unweltfreundlich」なのかもしれませんが、
逆に言えば、食器洗浄機が満杯になるまで、
食器をしっかり洗わないので、
食器洗浄機の中が、生臭い。

食器洗浄機は、お湯で洗浄した後、乾燥までしてくれます。
スイッチを入れると、1時間ぐらい洗浄時間がかかりますが、
終わった後は、高熱で洗浄しているので、臭いはさほど気になりません。

しかし、食器洗浄機を動かすまでは、
ざっと洗った食器が並べられているだけですから、
しかも、それが1~2日放置されていますから、
食器を入れようとして、蓋をあけると… 

食べ終わったら、その都度、洗って自然乾燥させた方が、
はるかにエコで、衛生的な気がするのですが…。


その3 視覚障害者が使う杖の先は、球状になっている。

日本では、視覚障害者の杖は、文字通り、杖。
先がツンと尖っていますが、
ドイツの視覚障害者用の杖は、たいてい先が球状になっています。

球状よりも先が尖っていた方が、
視覚障害者用の点字ブロックをなぞって歩く際、
わかりやすいのではないかと思うのですが、
そもそもドイツの駅やトラムの乗り場には、
日本で見かけるような黄色の点字ブロックがありません。
点字ブロックがあるのは、ほんとに限られた場所だけなのです。

これでは、バリアフリーとは言えないのではないかと思うのですが、
しかし、球状の杖を使って歩いている人を、かなり多く見かけます。

そして、旧市街の石畳の道を、
視覚障害者が歩いているのを見て、
球状の杖の方が便利な理由が、なんとなくわかりました。

先が尖っている杖だと、
石畳の道では、事ある毎に杖が、石畳の間に嵌まってしまい、
歩きにくいのではないでしょうか。
むしろ、先が球状になっていた方が、
適度に石畳の上を滑る結果、歩きやすいように思いました。

他にも、車椅子の人にとっては、
ドイツの近郊電車やトラムは、
プラットホームとの間に段差があったりして、
乗りにくいのではないかと思うのですが、
しかし、近郊電車には、自転車を持ち込めるエリアがありますし、
ベビーカーなどを乗せようとして難儀している人がいる場合、
見知らぬ乗客が、かならずと言って良いほど、手伝ってくれます。

インフラ整備の点から言えば、
ドイツは必ずしもバリアフリーではないのですが、
しかし、お年寄りや子ども連れに席を譲るとか、
見知らぬ乗客の手助けをするという点では、バリアフリーなのです。

石畳の、地面をなぞりにくそうな道であっても、
結構多くの視覚障害者を見かけるのは、
そのあたりに要因がありそうです。


さて、3月の授業も、後半に入りました。
あと、10日余りで、此処、デュッセルドルフともお別れです。
残り少ない日々を大切に過ごしていきたいと思います。




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