Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


お遍路一日目 土佐久礼~大坂遍路道~窪川


お遍路の記録をアップしておきます。


2020年2月13日 

自宅から成田 → 高知空港 → 高知駅 → 土佐久礼駅と、
今日は、予定通りに移動しただけ。

今日の宿であるゲストハウスに荷物を置いた後、
土佐久礼の街を歩いてみる。
小さな漁師町。マンガ『土佐の一本釣り』の舞台。
沖に広がる黒潮の海。
その海に向かって立つ神社。

良い街だと思うけど、
久礼大正町市場で海鮮丼を提供するようなお店は、
観光客相手だからか、夕方には、あらかた閉まっていた。

  成田へのバス 1000円
  高知空港から高知駅まで 740円
  高知駅から土佐久礼まで 運賃1100円、特急自由席券1200円
  ゲストハウス宿泊 3500円
  夕飯と明日の食事 1223円
    夕飯 お弁当にカツオの叩きとみそ汁
    朝食 レーズンバターロールにミネストローネ、ザバスの飲料。
       レーズンバターロールとキットカットは、明日の行動食でもある。

10時に寝る。明日は6時に起床して、7時出発。



2020年2月14日

6時起床。
パンとミネストローネとザバス飲料、コーヒーの朝食。
パン三つは、行動食としてザックの中にしまう。
 
7時15分出発。
宿を出たら、すぐに雨が降り出したので、雨具を着用。
カメラを、ザックの中にしまう。

大坂遍路道を辿る。途中に遍路小屋があり、テントが張られていた。
野宿しているらしい。

8時30分。
これから山道に入るので、
泥よけのために雨具の下にスパッツをつける。

9時5分。
川沿いの道を詰めていくと、
道はどんどん細くなり、やがて舗装道路が終わる。

舗装道路が終わって、すぐのところにまたしても遍路小屋があり、
トイレもあったので使用。

ここまでは平坦な道。大坂川は、綺麗な清流。

だが、ここから先の道は、荒れていた。
小さな沢を渡る所があったが、
土砂崩れで橋が流されている。
その後も倒木があり、
通行するのにしゃがんで潜ったり、倒木を乗り越えたり。

手入れされていないため、道が崖下の方へ傾斜していて、
通行するのに、危険が伴う場所が何カ所か。

石畳になっている箇所もあるが、
その上に落ち葉が、こなれないまま降り積もっているので、
今日のように雨が降っている日はすべる。

登りはいいが、
下りにこの道を使うのは、危険だと思う。

9時50分。
七入峠にでる。
220mの高低差を45分で登ったことになる。

ここから先は四万十町。
四万十町は、山に周囲を囲まれた、だいたい標高200mの平野。
中心地の窪川でも215m。

海辺の町・土佐久礼から四万十町へは、
この標高差を登らなくてはならないが、
ここから先は、長閑な平野を歩いて行くことになる。

遍路道は、峠で一旦、国道と合流するけど、
すぐに分かれて、長閑な農村の中を、
仁井田川に沿って歩いて行くことになる。

10時30分。
遍路道から国道に戻って、少し歩いたところに、
閉店中の喫茶店があったので、その軒下で少し休憩。
チョコレートを食べる。

少し歩くと、休憩所があった。
ここで休めば、良かった。
ここには、雪椿という巨木かつ老木の椿がある。

昔、この地を治めた地頭の奥方にちなんだ椿らしい。
白銀大明神御法殿や六拾余社という神社仏閣も、この一帯にある。
頭だけ下げて、通過。

途中、JR四国の影野駅に立ち寄って、トイレを探すも、
そのようなものは何もない。時刻表をみると、一日に上下とも6本のみ。

12時10分。仁井田駅に到着。
ここで作られる米はおいしいらしく、全国品評会で表彰されたそうな。

やはり、駅でトイレを探すも、鍵がかかって閉まっており、
「トイレは、電車のトイレを使って下さい」という張り紙が。
トイレ掃除すら、経営の負担になっているのか。

あと1キロほどいくと、道の駅があるみたいなので、
そこのトイレを使うことにする。

12時50分。道の駅でトイレ。
ここからちょっと寄り道をして、高岡神社に向かう。

37番の札所は、元々はこの場所にあったらしい。
福圓満寺といって、弘法大師がここを訪ねて、五社五寺を建立したらしい。

行ってみると、確かに神社が、5つ並んでいる。
だから、この地を「仁井田五社」と呼ぶ。
そして、神仏習合によって、社であり寺である一つ一つに、
不動明王、観音菩薩、阿弥陀如来、薬師如来、地蔵菩薩が安置された。

この寺は、衰退してしまったのだが、
再建の際に、現在の札所である岩本寺が、
これらの寺を統括する別当職になり、
そして、明治になって神仏分離令が発せられたため、
廃仏毀釈を免れるため、5つの仏を岩本寺に移したらしい。
その結果、岩本寺には、ご本尊が五体もあることになった。

誰もいないけど、清楚な感じがする社。
ここから岩本寺まで、約3k。

14時30分。岩本寺到着。お経をあげ、写真を撮り、納経をすませる。

15時15分。今日泊まる民宿に到着。
おばあちゃんが一人で経営している。このおばあちゃんがいい感じ。
 
今日は濡れたので、
お風呂の際、着ている服を脱いで、
洗濯をしてもらう。

…というか、お遍路の際は、
毎日、到着後のお風呂で着替えて、
洗濯している。

コインランドリーが備わっている宿もあるけど、
この宿では、サービスで洗濯してくれる。
だけど、乾燥機はないから、
部屋のエアコンの前で、部屋干しにして乾かす。
余裕で乾きそう。

夕方になって、ようやく雨が晴れる。

宿の浴衣に着替える。
食事も十分満足。布団まで敷いてくれた。

おばあちゃんは、「惚け防止になるから、宿を続けている」と言っているが、
このような小さな宿が、いつまでも残ってくれると嬉しいなあ。
いつまでも、お元気でいて下さい。

明日の朝は、6時朝食。7時出発予定。


今日歩きながら考えたこと。

  Q. 人はなぜ、知りたがるのだろうか。知的好奇心があるのだろうか。
  A. 知識が自分の可能性を広げてくれるから。
    自分の新しいあり様を教えてくれるから。
    知識が、今までの自分、今までの社会から、
    自分自身を自由にしてくれるから。
   
  Q. 人はなぜ真実を知りたがるのか。
  A. 納得したいから。
    この宇宙、この社会のしくみを、納得がいく形で理解したいから。
    自分たちにとって納得がいかない社会のしくみがあったり、
    納得がいかない説明がされていることは、
    正しいことではない、正当性がない、正義が実現されているとはいえない
    と考えるから。
         
    人は、認識しようとする動物であるから。知ろうとする動物であるから。
    知るということは、常に正しく知ることを求めるものだから。
    知るということは、人間と宇宙の関係、人間と社会の関係を、
    常に問い、確かめ、検証していく行為だから。

              だから、正しく認識しなければ、意味がない。

こんなことを考えていたのは、
お遍路に出発する前に、
『i新聞記者』というドキュメンタリー映画を見たから。

  民宿 二食付き5500円
  2月14日の歩行距離 23.3km




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