Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ④


こんばんは!28日(水)は、北日本や北陸では雲が広がりやすく、

午後を中心に雪や雨が降り所により雷を伴うでしょう。
東日本の太平洋側は概ね晴れる見込みです。
西日本は午前中は晴れ間もありますが午後は雲の多い天気となり、
夜には太平洋側でにわか雨の所がありそうです。
南西諸島は雲が広がり、所によりにわか雨があるでしょう。

錦秋
 檜尾尾根
爽快
 稜線歩き
そそり立つ
岩の頂へ

           紅葉の尾根をたどり白き岩峰へ
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             中央アルプス 空木岳

*この番組は2021年1月に放送したものです

〇ガイド 若林翔さん

北海道出身の若林翔さん。
日本アルプスで登山ガイドをする為、8年前長野県に移り住みました。
大学で生態学を学んだ若林さんは山の自然に詳しい狩猟も行うガイドです。

*撮影:10月上旬

前回は南駒ケ岳が見えました所までの紹介でした。
今回はいよいよ空木岳山頂を目指します。

〇南駒ケ岳

「で、え~、この南駒ケ岳なんですけども、
 実はですね~、空木岳と百名山の座を争ったそんな山になります」

百名山の座を争った?

「百名山を書いた深田久弥ですけれども、
 この空木岳と南駒ケ岳、高さがほぼ一緒でして、
 同じぐらい魅力のある山ですので、
 それでとても頭を悩ませたとそういう風に記しています。

     空木岳(2864m)     南駒ケ岳(2841m)

空木岳の方が標高が20m程高かったこと、
それと深田が空木という名前の響きを気に入って日本百名山に選んだそうです。
ライバルだった二つの山が並び立ってるなんて面白な~。

空木岳の頂を目指して稜線をさらに南へ。
雄大な中央アルプスを独り占めする気分。

「気持ちいいですね~。
 どんどん大きく近づいて来る空木岳。
 この変化も楽しいですね~」

出発して5時間が経った。

そそり立つ岩の稜線が山頂へ向かう最後の難関。

巨大な花崗岩があらわになった道が続く。

山頂が近づくにつれ、険しさもさらに増してきた。

若林さん、ほんとに厳しい山ですね~?

「そうですね~、荒々しいですね~」

聳え立つ岩の峰をひたすら登り続ける。

出発から7時間

〇空木岳山頂(2864m)

ついに空木岳の頂へ。

「はい、お疲れ様でした~。
 2864m空木岳に到着です」

ありがとうございました。

「や~、頑張りましたね~。
 あの~、頑張ったご褒美が待ってますよ~。
 こちら見てくださ~い」

うわぁ、凄~い。

山頂から360度の大パノラマ。
南アルプスをはじめとする山並みがズドーーーンと。

そして北には中央アルプスの主稜線。
ここを歩いて来たんだな~。

〇ガイド 若林翔さん

「元々僕は~、動物や植物が好きで、
 そういうのに出会いたくて山に入り始め~ました。
 このね長い距離の中で、自然と向き合って又自分と向き合って
 色んなことを考えながらゆっくり登れる。
 ほんとに大好きな山です」

素晴らしい眺望、荒々しい岩の稜線。
そして艶やかな紅葉。
心震わす自洗に満ち溢れた空木岳。
秋の山旅でした。

旅のスタートは菅の台のバスセンターで若林さんと待ち合わせでした。
檜尾橋でバスを降り、歩くこと40分。
檜尾登山口から出発でした。
一日目は標高差1500mを7時間かけて登りました。
いい天気で差し込む光が気持ち良かったです。
風も涼しく道も緩やかで足元フカフカして歩きやすかったです。
しばらく行きますと、カラマツが生えていました。
この辺りは10月半ば頃から黄金色に色付くそうです。
登り始めて3時間、コシアブラという木が生えていました。
コシアブラの紅葉も美しかったです。
登ること5時間、鮮やかな森を抜けますと、
岩や木の根が目立ちます尾根道に変わりました。
向こうの山並み、斜面の色が素晴らしかったです。
檜尾尾根は標高2000mを超えますと、一面紅葉の世界でした。
見事な枝ぶりのダケカンバが綺麗な黄色に紅葉していました。
樹皮はピンクがかって綺麗でした。
そしてカエデもひときわ真っ赤に紅葉していました。
ミネカエデ、タカネナナカマドというように、
一口に紅葉といいましても本当に色々な色があるんだなと感じました。
錦秋の尾根歩きを楽しみながらさらに上へ、ゆっくりと登りました。
出発して6時間半、標高2500m近くまで登って来ました。
とうとう森を抜けました。
凄い眺めで、中央アルプスの主稜線。
檜尾尾根を登り詰め、見えてきたのは北へ延びる主稜線でした。
そして、宝剣岳が見えまして、宝剣岳の右下の抉れた辺りが千畳敷でした。
登り始めること7時間、一日目は檜尾避難小屋で一泊しました。
光岳から甲斐駒ヶ岳に至ります山並みが一望出来ました。
さらに麓の駒ケ根の町も綺麗でした。
この日の夜は仲秋の名月、幻想的な夜が更けていきました。

二日目、午前7時避難小屋を出発しまいた。
まずは檜尾岳を目指しました。
歩くこと30分、檜尾だけに着きました。
ここが中央アルプスの主稜線です。
昨日泊まりました山小屋がまあるい尾根の上にポツンと見えました。
ここからは主稜線を進みまして幾つもの峰を越えて南へ向かいました。
昨日の道とは異なりましてゴロゴロとした岩場が続きました。
この辺りは火山が隆起して出来た山脈で荒々しい姿になったそうです。
この辺りの斜面は紅葉をしていました。
チングルマ、オヤマリンドウ、タカネグンナイフウロ、ウラシマツツジ、
シラタマノキが咲いていてとても美しかったです。
小屋を出発して2時間熊沢岳に到着でした。
正面にはさらに大きくなりました空木岳が聳えていました。
その空木岳はとても錦秋の時期には沢山の植物の紅葉が美しかったです。
稜線歩きも長い距離ですが爽やかでした。
そして花崗岩の白い岩峰が険しく聳えていました。
このような長野県を南北100kmに渡り連なります中央アルプス。
その中でもかなりの迫力を感じた空木岳でした。







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