Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ①     


こんばんは!30日(金)は、北日本の日本海側では雪が降るでしょう。

東日本の日本海側でも雪や雨となりそうです。
南西諸島は雨の見込みです。
その他の地域は概ね晴れますが、山陰は雲の広がる所もあるでしょう。

訪れるのは秋田駒ケ岳。
頂上部に広がる独特の火山地形を堪能します。

活火山の恵み
紅葉の縦走路
今も続く
 大地の鼓動

            錦に染まる火の山を行く
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               秋田駒ケ岳

東北地方を貫く奥羽山脈。
その一角にある秋田駒ケ岳は今も活動を続ける活火山です。
頂上部は外輪山に囲まれたカルデラ地形。

     外輪山

               女岳(めだけ)(1513m)


                   主峰 男岳(おだけ)(1623m)

      最高峰 男女岳(おなめだけ)(1637m)

外輪山の中には女岳。
外輪山の上に主峰男岳。
その外側には最高峰男女岳が聳えています。

秋田新幹線の田沢湖駅からバスで45分。

山麓にある乳頭(にゅうとう)温泉でガイドさんと待ち合わせ。

〇乳頭温泉

〇登山ガイド 熊谷久美子さん

「おはようございます~。
 ようこそいらっしゃいました。
 登山ガイドの熊谷久美子(くまがいくみこ)と申します。
 よろしくお願い致しま~す」

よろしくお願いします。

〇山岳看護師

山岳看護師の資格を持つ熊谷さん。
山での体調管理のエキスパートです。

〇熊谷さん

     「がんと歩こう」秋田駒ケ岳

がん患者の山歩きを支援するなど、幅広く活動しています。

今回の見どころは?

「ここはですね~、秋田駒ケ岳は何と活火山なんです。
 え~、登山道に脇にですね、温泉が湧いていたり。
 あとは山肌にガスがね出ていたり、
 あと~、迫力のある溶岩流の跡が~、あ~、見られるんですよ」

何か凄そう。

「はい、楽しみにして待っていてください」

秋田駒ケ岳を巡(めぐ)る一泊二日の山旅。

一日目、温泉地帯を抜け、稜線を目指す。
そこから紅葉に包まれた縦走路を進み、駒ケ岳八合目へ。

二日目、まずが外輪山に登る。
そして、外輪山を下ってカルデラの内部へ。
谷底に広がる絶景と生々しい噴火の跡を望みます。
その後外輪山に戻り、主峰男岳、さらに最高峰男女岳へ。

全行程20km、中級者向けのルートです

*下山は駐車場のある駒ケ岳八合目へ

出発前には必ず気象庁のホームページをチェック。
この日は噴火警戒レベル1、大丈夫そうです。

〇噴火警戒レベル1
 活火山であることに留意

*撮影:9月下旬

「じゃ行きましょうか?」

朝8時出発

何か爽やかな森ですね~?

「いいですよね~、ここね~ほんとにブナ林静かで、綺麗ですよね~。
 見てください、同じ太さのブナがね~秋田美人みたいにね~、
 スウッと空に向かってね林立しています」

このすらりとしたブナの木が明るい気分にさせてくれるのかな?

少し森の雰囲気が変わってきた。

「わぁ~、大きなブナがありますよ~。
 あっ、根元に見てください。
 可愛いですね~、黄色い花」

〇アキノキリンソウ(秋の麒麟草)

「アキノキリンソウですね~。
 割と長い間秋、え~、咲いててくれるね~。
 花なんですよね~」

森の中に秋の気配。

「は~、よいしょっ」

ゴロゴロした石が増えてきた~。

傾斜も段々急に。

「この後ご褒美が待ってますからね~」

期待して頑張りま~す。

「さぁ着きましたよ~」

それでご褒美は~?

「おっ、今日も湧いてますよ~」

湧いてる?

「はい、見てくださ~い。
 温泉です~~~。
 硫黄成分を含んだ温泉がここから出ていますね~」

活火山の多い奥羽山脈。
温泉も至る所に。

「ここもあっ、熱い熱い。
 こっちの方が断然あったかい」

ん?あれはどう見てもお風呂。

「ここは一本松(いっぽんまつ)温泉の跡地なんです~」

ここは昭和の初めまで温泉施設があった所。
山仕事に携わる人や登山者に利用されていたそう。

「お~、あ~ちょっと熱めだけど気持ちいです~。
 ふ~、ふ~、あ~、あ~気持ちい。
 ほんと気持ち~。
 ほほほっ気持ちいです。
 あ~、ずっとこのままこうしていたい感じですね~」

ここまで歩いて来た人だけが味わえる火山の恵みです。

「ちょっとこの先急になっていきますので~ゆっくり行きましょう」

ゆっくりゆっくり。

とはいえ、どんどん足が重くなってきた。

「交互に足の向きを変えると楽ですね~。
 太ももって大腿四頭筋(だいたいしとうきん)っていって
 こちらとこちらと真ん中とね、4つの筋肉部分があるんですけど。
 こちらを使ったりこちらを使うことで、
 こう同じ場所だけ使うことなく筋肉を使うと疲れがまったく違いますね~」

向きを変えることで筋肉への負担を分散させるってことか。

視界が開けてきた。

岩だらけの頂は秋田駒ケ岳の北方に位置する乳頭山。

〇乳頭山(1478m)

「う~、お疲れ様でした~。
 最初のピーク、乳頭山の山頂に到着しました~。
 岩手山見てください。
 近いですね~。
 堂々として~、ほんとに男前ですね~」

〇岩手山(2038m)

標高2038mの岩手山(いわてさん)。
奥羽山脈最高峰です。
この先は鮮やかな紅葉に彩られた道を進んで行く。

「ハイマツや笹とのね紅葉のコントラスト、凄くいいですね~。
 その屋根をずうっと紅葉の中を歩いて行き。
 秋駒は~、向こうにありますね~」

〇秋田駒ケ岳

秋田駒ケ岳を目指し縦走路へ。

「紅葉に飛び込んで行くようなそんな感じですね~」

「う~、綺麗」

まさに紅葉の中の散歩道。

「これはナンゴクミネカエデですね~」

〇ナンゴクミネカエデ(南国峰楓)

真っ赤に色付いたナンゴクミネカエデ。

「赤ちゃんの何かパッと開いた手に見えませんか?」

ほんとだ、赤ちゃんの手だ。

〇ミネカエデ(峰楓)

同じミネカエデでもこちらは赤ではなく、黄色。
色々あるんですね~。

秋田駒ケ岳へと向かう縦走の道。
そこにはこの季節にしか見られない錦の織物が広がっていました。

「駒ケ岳グングン近づいてきましたね~」

目の前に秋田駒ケ岳か。

「いいな~~~。
 何か独り占めしてる感じ。
 ここ一番秋田駒ケ岳が格好良く見える所ですね~。
 裾野が見えますよね~」

遮るものの無い雄大な眺め。

紅葉の向こうに最高峰の男女岳が聳えている。

〇男女岳(1637m)

風向きが変わり、寒くなってきた~。

「あ~、冷えてきましたね~。
 今の時期、吹き曝(さら)しのこういった稜線で油断すると
 すぐ低体温症になってしまう方が結構多くいます」

ここで山旅スタイル。

今回は紅葉の向こうに最高峰の男女岳が聳えているのを見える所までと致します。
次回は低体温症を防ぐ為についてを熊谷さんに
教えていただきますところから始めます。







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