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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ④ 


こんばんは!2日(月)は、北日本や北陸は雪や雨が降るでしょう。

西日本の日本海側も雪が多くなりそうです。
東日本から西日本の太平洋側は概ね晴れるでしょう。
南西諸島は雲が広がり、にわか雨の所もある予想です。

活火山の恵み
紅葉の縦走路
今も続く
 大地の鼓動

            錦に染まる火の山を行く
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               秋田駒ケ岳

〇登山ガイド 熊谷久美子さん

山岳看護師の資格も持つ熊谷さん。
山での体調管理のエキスパートです。
がん患者の山歩きを支援するなど、幅広く活動しています。

*撮影:9月下旬

前回は谷底を覆う高山植物のチングルマが一面広がっている所までの紹介でした。
今回はいよいよ秋田駒ケ岳の最高峰、男女岳を目指します。

〇チングルマ(稚児車)

実は秋田駒ケ岳、高山植物が豊富な山としても知られています。

「ここが窪地になっているので雪が最後まで残ります。
 その雪融け水が子の高山植物を育むんですよね~」

ワインレッドの絨毯がどこまでも続きます。
活火山という先入観からは想像も出来なかった光景。
圧倒されました。

「この先に活火山だからこそ見られる景色ありますよ~」

活火山だからこそ~?

「見てください。
 溶岩流です。
 これは1970年に女岳が噴火しました。
 その時に流れ出た溶岩流の跡です」

〇1970年

今から半世紀余り前の1970年、カルデラの中にある女岳が噴火。
流れ出た溶岩流は全長500m以上。
カルデラの縁でようやく止まりました。
この女岳、山肌からは今も水蒸気が立ち昇っています。

カルデラの谷を後にし、再び外輪山へ。

「あ~、稜線出ました~。
 はい、これからまた少し登って行きますよ~。
 気をつけてくださいね~」

目指すは秋田駒ケ岳の主峰、男岳。

登りは結構急。
しかも石が多く、足元が不安定そう。

「ここ~そうなんですよ~。
 男岳に登るこの、お~道が一番今回危険で難所になっています。
 出来るだけ石を落とさないように。
 そうですね、そうっと歩きましょう。
 こつは猫のようにそうっと足を置くことですね。
 じゃあこの後も気をつけて行きましょう」

猫のようにそうっとですね?

ようし、登り切った~。

「はい、ここは駒形(こまがた)神社のある男岳山頂です」

〇主峰、男岳(1623m)

秋田駒ケ岳の主峰、男岳。
古くから人々に信仰されてきた頂です。

「いよいよ男女岳に行きますが、気を抜かないで行きましょうね~」

そして最高峰の男女岳へ。

出発して5時間

秋田駒ケ岳の最高峰、男女岳。

〇最高峰 男女岳(1637m)

標高は1637mです。

「やった。
 山頂に到着しました~。
 お疲れ様でした~」

ありがとうございました~。

「長~い山旅でしたね~。
 お疲れ様でした~」

見渡せば360度の大パノラマ。

〇八幡平

「あそこにこんもりと平らな、あれが八幡平(はちまんたい)になります」

〇乳頭山

前の日に登った乳頭山も見える。
奥には岩手山。

〇阿弥陀池

振り返れば秋田駒ケ岳の女岳。
そして男岳。

                     男岳

   女岳                      田沢湖

〇田沢湖

田沢湖も見える。

「もう火山の複雑な地形がこの見える範囲ここにギュッと詰まってましたね。
 活火山だからこそ見られる景色、ほんとに荒々しくて、威厳溢れてて、
 あ~凄いな~っと。
 火山のねパワーを感じましたね~。
 秋駒最高だな」

活火山、秋田駒ケ岳。
その独特な姿を秋の絶景とともに味わい尽くした山旅でした。

旅のスタートは秋田新幹線の田沢湖駅からバスで45分。
山麓にあります乳頭温泉で熊谷さんと待ち合わせでした。
出発前には必ず気象庁のホームページをチェックです。
この日は噴火警戒レベル1で大丈夫でした。
朝8時出発。
ブナ林が静かで綺麗でした。
少し森の雰囲気が変わってきまして、大きなブナがありました。
ブナの根元には可愛い黄色い花のアキノキリンソウが咲いていました。
ゴロゴロとした石が増えてきました。
傾斜も段々急になりました。
硫黄成分を含んだ熱い温泉が湧いていました。
ここは一本松温泉の跡地でした。
昭和の初めまで温泉施設がありました所で、
山仕事に携わる人や登山者に利用をされていたそうです。
急になってきまして、どんどん足が重くなってきました。
視界が開けてきまして、岩だらけの頂は秋田駒ケ岳の北方に
位置します乳頭山です。
最初のピーク、乳頭山の山頂に到着しました。
標高2038mの岩手山、奥羽山脈の最高峰も見えました。
鮮やかな紅葉に彩られました道を進んで行きました。
ハイマツや笹との紅葉のコントラストが凄く綺麗でした。
秋田駒ケ岳を目指し縦走路を歩き、紅葉の中の散歩道を進みました。
こちらには真っ赤に色付きましたナンゴクミネカエデ、
そして黄色のミネカエデが美しかったです。
目の前に秋田駒ケ岳が近づいてきました。
遮るものの無い雄大な眺めでした。
紅葉の向こうには最高峰の男女岳が聳えていました。
風向きが変わり、寒くなってきました。
低体温症にならないように油断をせずに進みました。
出発して7時間、駒ケ岳八合目に到着です。

二日目、朝8時に出発しました。
早速急な登り、そして登り終えましたら黒い砂のようなスコリアという
火山からの噴出物の一種がありました。
足の置き方を八の字にして滑りにくくして秋田駒ケ岳の外輪山へ行きました。
そして、横岳の山頂に到着しました。
横岳は外輪山にありますピークの一つで標高は1583mです。
秋田駒ケ岳の谷底のカルデラの中が全て見えました。
直径3kmもあります巨大なカルデラです。
その中に中央火口丘の女岳と小岳が聳えていました。
小岳は見た目が抹茶ドーナツのようでした。
いといよ頂上部にありますカルデラの中へ下りて行きました。
正面には中央火口丘であります小岳と女岳です。
カルデラの底に下りてきましたら、
カルデラの谷底に真っ赤なチングルマが咲いていました。
ここは馬場の小路という場所です

今も活動を続けています秋田駒ケ岳。
頂上部は外輪山に囲まれていましたカルデラ地形でした。
荒々しさがありますが温泉という恵みもあります素敵な活火山でした。





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