Nicotto Town


おさかな日記


初めての物理学(3)力学的エネルギー

◎仕事

 物体に力を加え、物体が力と同じ方向に移動した時、その力は仕事をしたと言う。
 仕事の単位は、J(ジュール)である。物体を1Nの力で1m動かす仕事を、1Jと言う。
 仕事をW[J]、力をF[N]、距離をx[m]とすると、
 W=Fx
と表せる。

 斜めに力を加えた場合、その力がした仕事は、仕事をW[J]、力をF[N]、距離をx[m]、水平な面と力の方向がなす角をθとすると、
 W=Fcosθx
と表せる。

 物体を動かす方向を変えると、少ない力で同じ仕事ができることがあるが、その代わりに動かす距離は伸びる。

◎仕事率
 単位時間(普通1秒)あたりにする仕事のことを、仕事率と言う。
 仕事率の単位は、W(ワット)である。1秒間に1Jの仕事をする時の仕事率を、1Wと言う。
 仕事率をP[W]、行なった仕事をW[J]、かかった時間をt[秒]とすると、
 P=W/t
と表せる。

 F[N]の力で、一定の速度で物体を動かした時、仕事をW[J]、時間をt[秒]、力をF[N]、距離をx[m]、速度をv[m/s]とすると、
 P=W/t
  =(Fx)/t
  =Fv
と表せる。

◎力学的エネルギー
 他の物体に影響を及ぼす可能性のある物体は、エネルギーをもっていると言える。力学的エネルギーは、3つに分類できる。

 1、運動エネルギー…動いている物体がもつエネルギー。

 2、位置エネルギー…高いところにある物体がもつエネルギー。
           高いところにある物体は、落とすと割れたり、地面にめり込んだりするため、エネルギーをもっていると言える。

 3、弾性エネルギー…変形しているばねがもつエネルギー。

◎運動エネルギー
 運動エネルギーをK[J]、物体の質量をm[kg]、速度をv[m/s]とすると、
 K=1/2(mv²)
と表せる。

◎位置エネルギー
 位置エネルギーをU[J]、物体がある位置の、基準面からの高さをh[m]、物体の質量をm[kg]、重力加速度をg[m/s²]とすると、
 U=mgh
と表せる。

◎弾性エネルギー
 弾性エネルギーをU[J]、ばねによって異なるばね定数をk[N/m]、ばねが変形した長さをx[m]とすると、
 U=1/2(kx²)
と表せる。

 ばねが自然長に戻っていくにつれて、弾性力は弱まっていく。
 弾性力をF[N]、ばねによって異なるばね定数をk[N/m]、ばねが変形した長さをx[m]とすると、
 F=kx
と表せる。
 弾性エネルギーをU[J]として、この式を0からxまで積分すると、
 U=∫₀xkxdx
  =[1/2(kx²)]₀x
  =1/2(kx²)
になる。

◎力学的エネルギーの保存
 運動エネルギーをK[J]、位置エネルギー若しくは弾性エネルギーをU[J]とすると、
 K+U=一定
になる。




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