Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②     


こんばんは!3日(月)は、南西諸島と四国から関東で

一時的に曇る所がありますが、全国的に概ね晴れるでしょう。

冬枯れの
 木立を歩く
静寂の森
月下
 ナイトハイク
岩の峰
 その頂へ

             冬へ 美しき静寂の山
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                山梨 乾徳山

〇登山ガイド 中島和也さん

ガイドの中島和也さんは山梨の自然に魅せられ、25年前移り住みました。
奥秩父や八ヶ岳を中心に一年を通してマルチな活動をしています。

*撮影:11月末

前回はクロモジという植物の紹介まででした。
今回は冬の語源についての紹介から始めます。

〇冬の語源 増える

*冬の語源は諸説あります

「冬の語源は冬日からきているといわれています。
 で、何が増えるかというと、
 昔の人はこういった冬芽の一つ一つも、魂(たましい)と見ていたんですね」

                    魂
 
        ふえる

「こういった魂が増えるから冬に。
 増えるが冬るになる」

〇ふえる = ふゆる = 冬

冬芽が増える季節だから冬か?素敵な語源ですね~。

葉っぱの落ちたこの季節だからこそ見えてくるものってあるんだな~。

出発して2時間近く

「このままこの峰上がると山頂なんですけれども、
 ちょっと寄り道をして行きたいと思います。
 じゃあこちらへ行きましょうか?はい」

寄り道か~?何があるんだろう?

分岐を東に林道を進む。
歩くこと5分。

「開けましたね」
〇大平(おおだいら)高原

「こちらが大平高原になります」

あ~、広々してる。
標高1300m程にある大平高原。
戦後間もない頃に開拓され、20年程前まで牧場があったそう。

*写真提供 太平荘

牛や羊が放牧され、草を食(は)む喉(のど)かな風景が
広がっていたんだそうです。

「ちょっとこちらご覧ください」

わぁ~、真っ青な空に山が映える。
キレ~イ。

「もうほとんどここは広葉樹林なので~、
 葉が全部落ちて~、で、青空とのコントラストがとても綺麗ですよね?」

枝の隙間から青空が透けてる。

「僕はこの冬の景色がとても好きですね~。
 今の時期は~色の美しさよりも、
 こういった形の美しさっていうのがよく分かりますよね~。
 この時期ならではの美しさですよね~、は~い」

大平高原を後にシラカバやミズナラの森を歩き、再び乾徳山を目指す。

冬へ向かう自然を味わいながら、一歩一歩ゆっくり登る。

「ちょっと向こうご覧いただけますか?」

はい。

「乾徳山の山頂部が見えてますね~」

あれが目指す山頂か?

もうだいぶ近くまで登って来たんですね~?

「前に小屋が見えてきましたよ~」

〇高原ヒュッテ(1570m)
 (避難小屋)

出発して4時間

「はい、高原(こうげん)ヒュッテに到着しました」

今夜は~、ここに泊まるんですね~?

「あの~ただ泊まるだけではつまらないので~、
 夜、ナイトハイクに行きたいと思います」

<山旅スタイル>
 ナイトハイクの装備

中島さん、ナイトハイクに必要な装備を教えてください。

「そうですね~、まずこの時期の乾徳山ですと~、あの結構冷えます。
 しっかりとした防寒対策が必要になりますね~」

〇防寒対策

「気をつけなければいけないのは指先です。
 あの~指先とか末端が冷えると~、なかなか温まらないので~」

〇薄手の手袋+少し厚手の手袋

薄手の手袋の上に少し厚手のものを重ねるのがいいそうです。
厚手の手袋だけを外せば、ジッパーの開け閉めなど、
細かい作業をすることまで出来ます。

〇ニット帽

耳を守る為、ニット帽を忘れずに。

〇超強光懐中電灯

中島さんのおすすめは小型の超強光懐中電灯。

・ヘッドランプの代用
・夜は動物の目が光るので見つけやすい

「ヘッドランプの代わりにもなるし~、100mぐらい届くので~。
 夜ですと~動物の目が光るので~、動物がいるのが分かります」

しっかり準備を整えて夜になったら出発。

夜7時

この日は満月、優しい月の光に照らされた森を歩く。

「ちょうど森の中なんで木々の梢(こずえ)の間からね
 月が見えていて綺麗ですよね~?」

ほんとですね~。

何だかドキドキワクワクする。

小屋を出発して30分

「森を抜けましたね~。
 これがあの~まぁ草原というか、あの萱場(かやば)ですね。
 萱の原が広がっている場所です」

あの屋根に使う萱ですね?

ここはヘッドライトも要らない。
月の光って~こんなに明るいんですね~?

「そうですね~、雲も動いてるんで、何か幻想的ですよね~?」

〇月見岩

「は~い、到着しました~。
 ここが月見岩です」

月見岩?素敵。

「そうですね~、あの月を見るのに最高の場所ですよね?」

ほんとだ~、遮(さえぎ)るものが無いから月が綺麗に見える。

「あっいたいた。
 鹿がいた」

えっ?どこどこ?

「ちょうどライトが当たってるとこで、目が光ってます。
 ジーッとこちらを見てます」

ほんとだ、いた~。

ピー♪

「ほら?泣きましたね~。
 あれがあの警戒音ですね」

〇ニホンジカ

鹿はよく夜を行動するんですか?

「草食動物は特にまとまった睡眠時間をとらないんで、
 まぁ軽く寝てまた起きてって形なので、
 まぁ一日中行動しているということですね~」

ナイトハイクって生き物の生態がよく分かりますね~。

「はい、到着しました」

ここは中島さん、とっておきの場所。

「ちょっと向こうをご覧くださいね~。
 町灯かりの奥に見えます。
 あの富士山がね~、月明かりで見えてますよね~?」

〇富士山

わぁ~、シルエットがとっても綺麗。

「満月と富士山と甲府盆地の夜景、最高ですね」

〇甲府盆地

富士山と煌(きら)めく夜景、贅沢な時間だな~。

ここで山旅スケッチ。

今回は富士山と煌めく夜景を見ているところまでと致します。
次回は果物から生まれた陶器についての紹介から始めます。






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