Nicotto Town


おさかな日記


初めての物理学(5)波

◎波の伝わり方

 密度が高いところと低いところを伝える波を、縦波、若しくは疎密波と言う。縦波には、例えば音などがある。

 位置のずれを伝える波を、横波と言う。横波には、例えば水の波や光などがある。

 波がt[秒]間にx[m]進む時、波の速さをv[m/s]とすると、
 v=x/t
と表せる。

◎波の成り立ち
 波を伝える物質を、媒質と言う。媒質が1回振動すると、波は波長1つ分進む。

◎波の表し方
 横波の変異が最も高いところを、最も低いところをと言う。

 縦波の密度が最も高いところを、最も低いところをと言う。

◎振動を表す量
 波が波長1つ分進むのにかかる時間を、周期と言う。

 波の速さをv[m/s]、周期をT[秒]、波長をλ[m]とすると、
 v=λ/T
と表せる。

 媒質が1秒間に振動する回数を、振動数と言う。

 振動数の単位は、Hz(ヘルツ)である。媒質が1秒間に1回振動する時の振動数を、1Hzと言う。

 振動数をf[Hz]、周期をT[秒]、波の速さをv[m/s]、波長をλ[m]とすると、
 f=1/T
 v=
と表せる。

◎波の独立性
 いくつかの波が重なった時、それぞれの波は自分の振幅を維持しながら、自分の方向へ進む。このことを、波の独立性と言う。

◎波の重ね合わせ
 いくつかの波が重なったものを、合成波と言う。合成波の振幅は、それぞれの波の振幅を足したものと同じである。このことを、重ね合わせの原理と言う。

◎定常波
 同じ振幅と波長をもつ波同士が重なってできた合成波のことを、定常波と言う。
定常波は、その場にとどまっているように見える。

◎音
 物体が動くと、周囲の空気が疎になったり密になったりして、媒質が空気である疎密波、つまり音ができる。

 空気中において、音速をv[m/s]、気温をt[℃]とすると、
 v=331.5+0.6t
と表せる。

◎音の要素
 音の要素は、音の高さ音の大きさ音色で表せる。

 振動数が大きくなるほど音は高くなり、振幅が大きくなるほど音は大きくなる。

◎うなり
 若干異なる振動数をもつ音波同士が重なると、「ワーン、ワーン」と聞こえる。

 振動数の差が大きくなるほど、1秒間に聞こえるうなりの回数は多くなる。1秒間に聞こえるうなりの回数をf[回]、一方の音波の振動数をf₁[Hz]、もう一方の音波の振動数をf₂[Hz]とすると、
 f=|f₁-f₂|
と表せる。

◎固有振動
 音を発生させるものには、閉管開管の3種類がある。

1 弦
 nを正の整数として、長さがL[m]である弦に、波長の半分の長さがn個入る定常波ができた時、波長をλn[m]とすると、
 λn=2L/n
と表せる。

 波長が弦の長さの2倍である波を、その弦の基本振動と言う。nを正の整数として、振動数が基本振動のn倍である波を、n倍振動と言う。

 nを正の整数として、n倍振動の振動数をfn[Hz]、波の速さをv[m/s]、波長をλn[m]、弦の長さをL[m]とすると、
 fn=v/λn
  =v/(2L/n)
  =nv/2L
と表せる。

2 閉管
 nを正の奇数として、長さがL[m]である弦に、波長の1/4の長さがn個入る定常波ができた時、波長をλn[m]とすると、
 λn=4L/n
と表せる。

 nを正の奇数として、n倍振動の振動数をfn[Hz]、波の速さをv[m/s]、波長をλn[m]、弦の長さをL[m]とすると、
 fn=v/λn
  =v/(4L/n)
  =nv/4L
と表せる。

3 開管
 nを正の整数として、長さがL[m]である弦に、波長の半分の長さがn個入る定常波ができた時、波長をλn[m]とすると、
 λn=2L/n
と表せる。

 nを正の整数として、n倍振動の振動数をfn[Hz]、波の速さをv[m/s]、波長をλn[m]、弦の長さをL[m]とすると、
 fn=v/λn
  =v/(2L/n)
  =nv/2L
と表せる。




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