Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


お遍路の記録 宇和島から松山編 その5-1


2024年2月18日(日)  晴れ
 
6:00 起床。
窓の外を見れば、
夜明け前の久万高原上空にたなびく朝靄。
今日も冷え込んでいる。

7:30 朝食をとって宿を出発

出発の際、宿の女将さんに、
「昨日の夕食の刺身、カワハギの肝和えが出ましたけど、
 どうして久万高原のような場所でカワハギが手に入るのですか」
と聞いたら、案の定、宿のご主人が海で釣ってきたのだそう。

しかし、久万高原から、わざわざ海釣りに行くか?
釣りキチおそるべし。

久万高原の街は、現在ひな祭りイベント中で、
街の通りのあちこちでは、屋外にひな人形が飾られていた。
街を出て、山の方へと向かい、鬱蒼とした森を少し登ると、

8:00  44番札所大寶寺に到着。

四国のお遍路は、八十八カ所を巡るわけだから、
数の上ではちょうど半分。
でも、距離の上では、もう2/3を歩いているらしい。
四国の太平洋側には札所が少なくて、瀬戸内側に札所が密集しているため、
そういうことになる。

まだ早い時間だけど、今日は日曜日なので、
車でお参りに来ている人が結構いる。
お寺でトイレして、8:35 出発。

歩き遍路の道は、お寺まで登ってきた道を、
そのままさらに登っていくような形で続いている。
お寺が標高560m、峠が715m。

9:05 峠に到着。小さな祠がある。
途中崩れて道が細くなっている部分があったけど、
総じて手入れされた歩きやすい道。
少し進むと、ベンチがあり、ここにも祠がある。

9:25  遍路道は、峠御堂のトンネルを抜けたところで車道と合流。
ここからしばらくは、車道歩き。
河合という集落にゆっくりと下っていき、
橋を渡ると、今度はゆっくりと登り返していく。

10:05  車道から分かれて遍路道に入るところに休憩所があったので
そこで一休み。10:10 出発。

この遍路道は、最初登りが続き、標高が600mを超える。
その後、ゆるく降りながら進み、570mのところで八丁坂の分岐になる。

10:55  八丁坂分岐のところにあるベンチに到着。

このまままっすぐ進むと、一度川に降りて、川沿いを進み、
そこから45番岩屋寺へと登っていって、参拝することになる。
ここから八丁坂を登っていくと、
山の上の方から岩屋寺に降りていくことになる。

570mまで登ってきているのだから、
一度降りて、また岩屋寺に登り返すよりも、
このまま八丁坂を登って、上から岩屋寺に入ることにする。11:00 出発。

八丁坂とは、胸突き八丁という意味なのだろう。
つづら折りになった急坂を、何度も息を整えながら登る。
岩屋寺で修行した僧たちは、このような山道を上り下りして、
修行していたらしい。マッチョだなあ。

11:20  八丁坂を登り切ったところにあるベンチに到着。
160m登って、現在730m。
ここから岩屋寺まで1.9Kとの標識がある。11:25 出発

ここから先の道は、標高750mあたりの尾根沿いの道を、
小刻みに上下しながら進んでいく。

そして最後に、岩屋寺に向かって、つづら折りになった急坂を下っていく。
つづら折りの一つ一つに童子の像が祀られ、
弘法大師が修行したといわれる逼割禅定(ふくわりぜんじょう)の横には、
大きな不動明王が立っている。

逼割禅定は、細く割れた岩の割れ目で、
そこを登っていくと、その奥に修行の岩場があるらしいのだが、
普段は、入り口に鍵がかかっていて、
お寺から鍵を借りてこなければ、中に入ることはできないらしい。

しかし、この日、入り口の鍵は、開いていた。
ということは、誰かが先に入って修行しているのだろうか。
修行の邪魔をしては悪いし、
鎖を手がかりにして岩場を登っていくような場所だから、
ここは登らずに、下から写真を撮るだけにしておいた。

岩屋寺は、上の方から降りてくるこの道も、お寺への参道らしく、
山道から境内へと入るところに仁王門がある。
そして、入ってすぐのところが大師堂。
その奥に本堂。日曜日なので、多くの参拝者がいる。

他の札所は、本堂の方が大きくて、大師堂の方が小さいのだが、
このお寺は、大師堂の方が大きい。
なぜかと言えば、本堂の横にそそり立つ巨大な岩山全体がご本尊なので、
大師堂よりも遙かに大きいことになるから。

その岩山には、いくつもの穴が穿たれ、
多くの僧がそこに籠もって修行したらしい。
本堂の横にある法華仙人堂の岩場に、
ハシゴで登ることができるので登ってみた。

が、このハシゴが怖い。
木製で、多くの人が上り下りしたものだから、
足を置くところがすり減っている。
雨の日なんか、滑るのではないだろうか。

この法華仙人堂の岩場のさらに上にも、
修行のための岩場が穿たれているのだが、
あそこまで、どのようにして登ったのだろう。

「ときどき落石があるので、崖の側に長居しないように」
という注意書きまである。

本堂の下には、穴禅定という洞窟があり、
入ってみたけど、ほとんど真っ暗。
手探りで進むと、奥の方にぼんやりと不動明王の姿が見えてくる。
「独鈷の霊水」という湧き水が湧いているらしいのだが、
どこに湧いているのか、皆目見当がつかなかった。

5-2に続く。




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