Nicotto Town


モリバランノスケ


続々たかおの話

今日も、気持ち良い、晴天である。このところの陽気で、全国的にも、一気に、桜の開花が、始まった。我が家の庭山でも、房総半島の固有種、オオシマザクラを始めとする、各種桜の仲間達が、夫々の気分に合わせ咲き始めている。

今、何時もの様に、みんなでBreakfastの最中である。私、妻、お蝶、チャム、カスタム、それに昨日から、大鷹の(たかお)が、メンバーに加わっている。たかおは、昨日の午後、この森ばかりでなく、周辺の山を滑空していたらしい。そのためか、その表情は、以前にもまして、明るくなった。この地域が、性に合っているようだ。

たかおが、皆の表情を見ながら、何やら、話しを切り出しそうな顔を。そして、私をしかと見つめると、次の様に喋り始めた。

たかお (お願いがあります。ここの森に、私の
    根城を造りたいのです。ここに、定住
    しても、よろしいでしょうか)
私 (もちろんOKだよ。反対する理由、在るはず
  ないじやないか!。みんなもそうだよね)

私は、その様に言うと、みんなを見回した。皆一様に、(当たり前ですよ)という表情だ。そんな雰囲気の中で、チャムがおどけた仕草で一言。

チャム (お蝶が居るからではないのですか?)

たかおは、一瞬押し黙り考える素振りを見せると、言葉を紡いだ。

たかお (それもある。しかし、惚れた腫れたの
    恋ごとではない。そこには、深く広い
    意味がある。私は、この森にいる皆が
    好きなんだ。その延長線上に、お蝶の
    最後を看取ってあげたい思いがある)

彼の言葉を聴いていた、周りの皆は、一様に、安堵の表情。その中で、込み上げてくる歓びを必死に堪えて、俯いていたのは、お蝶だつた。

大鷹の(たかお)は、皆んなが、自分の我儘(?)を
快諾してくれている様子を見て言葉を続ける。

これから話すことは、ここに定住したい為の、一番の理由かもしれない。老クスノキさんと、もっと深く広く話がしたい。そして、教えを請いたい。昨日は、彼と、久方ぶりに話が出来ました。ほんとうに、感動したし、嬉しかったんです。




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