トゲザコエビ
- カテゴリ:グルメ
- 2025/10/25 16:50:07
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こんにちは!九州から関東は昼頃から雨で、近畿、東海では夜に激しく降る所も。
北陸から北海道は晴れ間も出るが、午後は所々で雨。
沖縄は晴れ。
【トゲザコエビ】 棘雑魚蝦 Argis toyamaensis(Yokoya,1933)
Mosa shrimp
☆トゲザコエビは、エビジャコ科クロザコエビ属の日本の深海に生息する、
甲殻類の一種です。
<概要>
○トゲザコエビ
トゲザコエビはエビジャコ科の一種で、
この名前よりも「ガスエビ」や「ドロエビ」、「モサエビ」等の、
地方名の方が馴染みがあることも多いようです。
日本海沿岸の産地で食されてきた、とても美味しいエビで、
「見た目は悪いが、甘くて美味しいエビ」として知られています。
これとよく似たものに「クロザコエビ」というのもいます。
トゲザコエビより少し白っぽいくらいで、
ほとんど同じ姿をしていて、一緒に混ざって販売されていることもあります。
「食材魚介大百科」や「旬の食材-冬の食材」等の書籍により、
本種をトゲクロザコエビ(Argis dentata(Rathbun,1902)と、
紹介しているものもあり、
和名トゲクロザコエビとされる種(Argis ochotensis Komai,1997)と、
紛らわしい種もあります。
近年、日本近海に分布するトゲザコエビが、
Argis ochotensis Komai,1997)とは、
別種として扱われるようになりました。
こうした深海エビ類の分類に関しては、
まだはっきりとしていないことが多いようです。
@トゲザコエビとクロザコエビの違い
トゲザコエビは「黒っぽくスマート」で、
クロザコエビは「ベージュでずんぐり」とした、
見た目や生息域、味に違いがあります。
★見た目の違い
特徴 トゲザコエビ クロザコエビ
体色 暗色(黒っぽい) 薄いベージュ
体型 スマート ずんぐり
殻の硬さ やや硬い 柔らかい
模様 体節の殻の下半分に白い縁取り 尾に近い節に、
鞍掛状の暗色横帯
体長 約12cm 約13cm以上
☆生息域の違い
■トゲザコエビ
より深い海域(水深1000m以上)にも生息していて、深海性が強いです。
□クロザコエビ
水深300mより浅い海域に生息していて、
日本海沿岸(島根~北海道)に分布しています。
★呼び名と味の違い
□地方名
◆トゲザコエビ
・モサエビ、クロエビ、ガスエビ
◇クロザコエビ
・ホンモサ、シロエビ、シロガスエビ
■味の傾向
・両者とも甘エビ以上の甘味と旨味があるとされていて、
刺身や握りで人気があります。
・クロザコエビの方が、濃厚でコクがあるという声もあります。
□見分け方のコツ
・並べて比較すると違いが分かりやすいですが、単体では判別が難しいです。
・模様や体型、色合いに注目しますと識別しやすいです。
どちらも「幻のエビ」と呼ばれる程、希少で美味です。
市場では区別をされずに同じ名前で扱われることも多いですが、
味や見た目に拘(こだわ)るなら、是非違いを覚えておくと楽しみが増します。
@生態
トゲザコエビは、日本海の水深200~1000mという、
深い海の泥底に生息しています。
近縁種のクロザコエビとは、水深250m辺りを境に、
その生息域が分かれるとみられています。
★分布
分布に関してはまだ未解明のようで、
山陰以北から日本海からオホーツク海とみられています。
☆産卵期
1~3月とされていますが、
初夏にも抱卵したものが多く、抱卵期間が長いです。
又、隔年でしか産卵しないとみられています。
@特徴
★体長
トゲザコエビは体長12~13cm程の大きさで、
近縁種のクロザコエビより少し大きいです。
☆外見
全体的にガサガサした姿で、
額角(がっかく)は棘程度しかなく、両目が並んで突き出ています。
■額角 rostrum
甲殻類の頭胸甲の前端中央から突き出した角状の突起で、
エビ類で特によく見られる構造です。
◇基本情報
▲位置
頭胸甲(背甲)の前端中央から前方に突き出しています。
△形状
剣上又は棘状で、上下の縁に鋸歯状の棘が並ぶことが多いです。
▲構造
通常は背甲と一体化していて、動かない不動構造体です。
△例外
シャコ類やコノハエビ類では関節構造になっていまして、
蝶番のように可動する「額板(rostral plate)と呼ばれています。
◆額角の役割と分類上の意義
△分類の手がかり
額角の形状や棘の数や配置は、
エビ類の分類や種の識別に重要な特徴です。
▲幼生期の特徴
十脚類のゾエア幼生では、額角が長い棘状に発達し、
額棘「がっきょく(rostral spine)」と呼ばれています。
△他の節足動物にも存在
アミ類、端脚類、カイアシ類、昆虫類、
ミジンコ類等にも類似構造が見られます。
◆額角の英語「rostrum」の広い意味
「rostrum」は甲殻類の額角だけではなく、
哺乳類の鼻口部、鳥類の嘴(くちばし)、蜘蛛(くも)の上唇、
イモガイの吻鞘(ふんしょう)等、
様々な突起構造を指す語として使用されます。
△吻鞘
動物の口先やその周辺の構造物を指す用語です。
額角はエビ類の見た目だけではなく、分類学的にも非常に重要な構造です。
トゲザコエビやクロザコエビの識別にも、
額角の形状が手がかりになることがあります。
☆体色
全体に赤褐色のものが多いですが、
獲れた場所によって、クロザコエビのような黄褐色のものもいます。
しかし、クロザコエビに見られる腹節の背部に褐色の帯が本種には無く、
頭胸甲の側面に白い斑紋があり、
腹節の腹側が同じ白色で縁取られています。
★棘
尾の付け根に付いている左右1対の棘が、
トゲザコエビが鋭く長く尖っているのに対し、
クロザコエビは丸いことでも判別出来ます。
問題 トゲザコエビの漁獲場所についてですが、
次の文章の〇○に入る都道府県名を教えてください。
○男鹿(おが)半島沖
○○県西部に位置する男鹿半島の沖合は、
深海性の魚介類が豊富な漁場です。
トゲザコエビは、水深200~1000mの泥底に生息していまして、
底曳き網漁で漁獲されます。
1、秋田
2、宮城
3、島根
ヒント・・・○火山地形
寒風山や男鹿三山等、火山活動によって形成された地形が多く、
目潟火山群(マール)も存在します。
@寒風山(かんぷうざん)
○○県男鹿市にある、条鋼約355mの小規模な火山です。
@男鹿三山(○○県男鹿市)
真山(565m)、本山(715m)、毛無山(617m)です。
お分かりの方は数字もしくは○○に入る都道府県名をよろしくお願いします。




























